刀を使って戦う映画で思い出すのは、『ブレイド』『キル・ビル』『リベリオン』『ラストサムライ』などハリウッド映画でも結構あります。最近は、海外ドラマでも『ウォーキングデッド』に登場する黒人の女剣士ミショーンが日本刀を使ってウォーカーをサクサク斬り殺しているし、あの『ナイトライダー』のマイケルだって刀を使って戦ったことがあったし…ともあれ、刀を使う作品を数多く見かけるようになりました。
ハリウッドの映画やドラマに出てくる忍者や侍の描き方って、ひと昔前は、へんてこりんで、日本文化の捉え方がかなり不思議な印象がありました。最近は、そのへんてこりんな印象を残しつつも、刀を使ったアクションは、かなり派手なものが増えてきたと思います。リベリオンにあった人の顔面だけを斬り落とすシーンは、最初に見た時は、かなり衝撃でしたね。CGが発達してからは、斬られた人の描写がかなりグロくなったと思います。普通に、首手足が切断されるし、血飛沫は、激しく飛び交うし、あらゆる角度から人の体を斬り込み、バラバラにしちゃうのもその手の映画では、もう日常茶飯事。ある意味ホラー映画を超えています。ウォーキングデッドのミショーンもウォーカーの首をサクッと斬りおとしていますが、日本刀ってあんなにサクサクと簡単に切れるものなんでしょうかね。ウォーカーの体は、腐ってるから、切れやすいのかもしれませんが。でも実際、切れ味は抜群らしいですね…。
1980年代にも『ブラインド・フューリー』など刀を使ったアクション映画がありましたが、これも隠れた名作。藤岡弘主演の『SFソードキル(1984)』。『仮面ライダー』でも知られる藤岡弘氏が単身ハリウッドに乗り込み、戦国時代のサムライを演じたSFアクション。日本人が主演するハリウッド映画なんて、最近では、あまり耳慣れませんが、なんと、藤岡弘氏は、この映画のために真剣を持ち込んで、本格的な居合いを披露している。ストーリーは、1522年にマカベ一族の武士タガ・ヨシミツが雪が降り積もる山中で敵の攻撃を受けて湖に落ち、氷漬けになってコールドスリープの状態のまま、400年後に発見される。ロサンゼルスの研究所に送られたヨシミツは、そこで蘇生実験を受けて見事に蘇る。ヨシミツは、研究所を抜け出し、未来の文化や異国の街並みに戸惑いつつも、女性ジャーナリストと心を通わせながら、街にはびこる悪党を次々と斬り倒していく。
真剣による殺陣は、オープニングでいきなり見ることができる。本物を使っているだけに、やはり互いの緊張感がよく伝わってきます。さすがに今の映画みたいな派手な鍔迫り合いや攻めぎ合い、刀を激しくぶつけ合いながらのスピーディーな立ち回りはないが、これぞ侍魂と言うか全てが真剣勝負。藤岡氏演じるサムライの存在感とハードな空気感が半端ない。最近は、日本人と称して中韓の俳優達がハリウッドの映画やドラマに出捲くっているが、これぞまさしく、ハリウッド製の日本映画って感じがします。あくまで自分の意見を押し通して自身の思い描いたサムライ像を演じ切り、ハリウッドのスタッフ陣を圧倒させた藤岡弘氏はやはり凄い。もっといろんな作品に出てもらいたかったですね。
さて、うち的に触れておかなければいけないのは、やはり、脇役の俳優さんについてです。ヨシミツと心通わせる女性ジャーナリストのクリス・ウェルズを演じていたジャネット・ジュリアン。この女優さん、どこかで見かけたことあるなあと思っていたら、『ナイトライダー』シーズン3の「凶悪バイク・ギャング!顔を消した男!!」に犯人の恋人ジョディ役で出ていたあの人でした。ヨシミツと白馬に乗ったり、時折、日本語を喋っていました。そして、医師のアラン・リチャーズを演じていたジョン・カルビンもナイトライダーの「幽霊殺人事件・謎のゴリラを追え!」や、エアーウルフのパイロットなど、当時の人気海外ドラマに数多くゲスト出演していた名脇役です。そう言えば、エイプリル役のレベッカ・ホールデンも日本に来て、草刈正雄と共演していたなあ。
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