渡兄弟が40年ぶりにテレビドラマで共演をした「帰郷」を拝見。今までありそうでなかった兄弟共演がついに実現。確かにアクション刑事ドラマ黄金期からお二人を知る自分もこの兄弟が共演している映画やドラマはこれまで一度も見た事がなかったので、今回のドラマはとても新鮮でした。
妻と娘を亡くしてから勤めていた大学病院を辞め、大分県の小さな診療所で働いていた医師の神尾真次郎(渡瀬恒彦)が千葉で医院を経営している兄の龍太郎(渡哲也)がいる故郷に21年ぶりに戻ってくる。龍太郎の娘・珠美(内田有紀)の結婚問題や、兄弟の幼馴染みで神輿作りの職人・寛治(柄本明)の病気と跡継ぎ問題も絡みながら、出世を望まなかった兄と、出世のために家族を省みなかった弟の医者兄弟の悲しい過去を発端とする確執が描かれている。龍太郎の手術の失敗によって娘を失い、その一年後に病気で妻にも先立たれてしまった真次郎。なぜあの時、自分がメスを握らなかったのかと後悔し続けてきた。龍太郎も手術の失敗でメスを握れなくなり、ずっと自分を責め続けてきた。渡兄弟にしか出せない独特の空気や緊迫感がひしひしと伝わってきて、お二人のしんみりとした表情も良い。娘の墓参りの回想シーンで、真次郎が怒りを爆発させて、墓に差してあった花で龍太郎の顔をおもいきり叩きつけるところが物凄い迫力で圧倒された。刑事役もいいけど医者役をやってもカッコ良いご兄弟。このお二人の共演、できれば、あと10年早く実現してもらいたかったなあ。30年早ければこんな対決も見られたかもしれないし・・・。
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往年の刑事ドラマファンにとっては、やはり、こういう対決を一度は見てみたかったものですね。まさに夢の共演。他にも刑事ドラマ好きだった人には、ニヤリとさせられるキャスティングがたまらない。例えば、龍太郎の娘・珠美の子持ちのフィアンセ役を演じていた
このお方とか。西部警察で妹・明子演じ、このドラマで再び団長と共演を果たしていた
このお方とか。手術室の前で顔を合わせた時、ニヤリとしてしまった(苦笑)。そして、真次郎の妻と娘の法要シーンに出てきたお坊さんの役が、まさかの
このお方とか。えーー。いやはや、びっくり。予想外のキャスティングにぶったまげ(笑)。頭丸めてたけど、この役のために本当に剃ったんでしょうかね・・・。お坊さんライダーとか結構斬新かも(笑)。このメンバーで新たな刑事ドラマをやったらそれはそれで面白くなったに違いない。
来年公開される話題の映画『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン』。すでにゴーカイジャーのEDで映像の一部が公開されていますが、まず驚いたのは、スーツがピカピカ。蒸着シーンやギャバンダイナミックを決める時のバンクシーンで見られた銀色に光り輝いているギャバンそのものだ。昔は、ピカピカのスーツにカメラやスタッフなどが写りこんでしまう問題があったため、アクション時は、別の素材のものが使用されたが、今回は、アクションをする時もピカピカのスーツのままで動くみたいですね。スーツの胸の部分も昔以上にカッコ良く光っていたが、スーツ素材の進化を感じさせられました。ギャバンだけでなく、あのドルギランも登場するようですが、やはりCG。うーん、やはり思っていた通り、昔の着ぐるみでの巨大感やミニチュアと比べると、なんとなく味気がない印象に見えてしまったのですが、でも劇中でどのような活躍を見せるのか気になります。
敵側も中々魅力的な雰囲気です。佐野史郎さん演じるウィーバル。顔出しの幹部って久々に見るなあと思ったら、実は、敵ではなく宇宙警察のボスで、ギャバンの上司なんですが、ザンギャックと繋がり、悪事を働く役どころのようです。そして、今回ギャバンのライバル的存在で最強の敵「ギャバンブートレグ」なるメタリックな戦士が登場する。黄色いレーザーブレード?のようなものを振り回してギャバンと対決するみたいです。一瞬、ギャラクティカのサイロン兵のようにも見えたが、その姿は、まさにギャバンの偽者的な雰囲気であり、いかにもな悪顔です。ジャスピオンに出てきたマッドギャランを彷彿とさせる存在ですね。
宇宙刑事ギャバンは、1982年に東映が新たに立ち上げた特撮ヒーローであったため、その年の東映まんがまつりでは、戦隊(大戦隊ゴーグルファイブ)は、公開されたが、ギャバンはラインナップされず、結局これまで一度も劇場用作品は作られていません。宇宙刑事では、シャイダーは、劇場版二作品製作されています。ギャバンが登場する初の劇場作品であり、戦隊シリーズと宇宙刑事シリーズのコラボと言う初の試みだけでなく、ギャバン(一条寺烈)を演じる大葉健二さんが、バトルフィーバーJで演じたバトルケニア(曙四郎)と電子戦隊デンジマンのデンジブルー(青梅大五郎)役も兼任する。なるほど、大葉さんの存在そのものが戦隊と宇宙刑事をつなぐ架け橋になっているんですね。それにしてもゴーカイジャーは、過去の34戦隊だけでなく、ギャバンの力も借りて戦ってしまうとは…まさに豪快と言うか、ゴージャス過ぎるカオス戦隊となってしまったなぁ・・・。
脚本家の市川森一氏がお亡くなりになられました。『傷だらけの天使』などのテレビドラマから映画まで様々なジャンルの脚本を執筆されましたが、市川さんと言えば、特撮作品などの子供番組の名作も数多く残されています。円谷作品では、『ウルトラセブン』『帰ってきたウルトラマン』『ウルトラマンA』『シルバー仮面』など。『仮面ライダー』にも企画段階から携われていたそうです。市川さんが書いた戦隊作品も見てみたかったですね。
『太陽にほえろ!』『代表取締役刑事』など刑事ドラマでもいろんな名作を残されましたが、『太陽にほえろ!』と言えば、とくに思い出すのが「危険な約束」。ゴリさんと待ち合わせをしていたスナック「旅路」でマカロニ(早見)刑事が拳銃強盗犯の男と出くわし、人質にされてしまうお話。強盗犯を追って店で張り込みをしていた刑事やヤクザの師弟、不倫中の男女、若いカップル、飲んだくれの老人に店のマスターも人質になり、自分だけが助かろうと本性をむき出しにする自分勝手な人質達の様々な人間模様と共に、ヤクザを装ったマカロニに女を連れてくるよう命令する強盗犯の男と、男との約束を守り行動するマカロニの奇妙な友情が描かれる。愛する女に裏切られた挙句、マカロニが刑事だと知り、「刑事の癖に俺の気持ちをわかった振りをしたてめぇが許せねぇんだ」と怒りをぶつける強盗犯の男。しかし、マカロニが最後まで約束を守り通したことを知り、男は、驚愕する。マカロニ演じる萩原健一さんの哀愁と深みのある演技と、全く無駄のない緊迫感あふれるストーリー展開に圧倒された。
「危険な約束」と言えば、『刑事貴族』風間編で、「刑事たちの忙しい夜」と言うタイトルでリメイクされたことでも有名です。マカロニの役どころが風間に置き換わり、その他の設定やストーリー展開は、ほぼ同じ。刑事貴族での密室劇は珍しく、リアルタイムで見た時は、少し違和感があったが、後で「危険な約束」のリメイクと知り納得。ちなみにスナックの名前は、「ダリア」になっていた。こちらでは、本筋の合間に泉とより子のデートシーンもインサートされていたのが印象的だった。
オリジナルとその18年後にリメイクされた刑事貴族版「危険な約束」。
リメイク版から18年以上経ってしまったが、残念ながら現在日テレの刑事ドラマは皆無の状況…。何かの形でまた現代版リメイクが見てみたいものです。市川森一さんのご冥福をお祈りいたします。
ボクシング映画の代名詞『ロッキー』を作ったジョン・G・アビルドセン監督のもう一つの代表作『ベストキッド』のリメイク版は、『バッド・ボーイズ』シリーズや『MIB』シリーズ、『インディペンデンス・デイ』など数々のハリウッド大作に出演しているウィル・スミスの息子ジェイデン・スミスと、初の師匠役にチャレンジしたジャッキー・チェンの異色の共演作になっていた。オリジナルでは、日系アメリカ人のノリユキ・パット・モリタが沖縄育ちの空手の達人・ミヤギ老人役を演じていたが、ジャッキーが演じるハンも独特の個性が出ていて面白かった。舞台は、アメリカから中国に変わり、人物設定も白人少年と日本人師匠のコンビから、黒人の少年と中国人師匠のコンビになったが、ストーリー展開は、概ねオリジナルをなぞったものになっていた。唯一大きな違いは、オリジナルは、主人公が空手を習うのに対し、リメイクでは、カンフーを習っている(でも、なぜだか原題は、THE KARATE KIDのまんま・・・)。師匠がジャッキーだけにやはり空手では説得力がないですしね・・・(苦笑)。
この間久々にオリジナル(吹替え)を見たがいやはや懐かしかった。オリジナルが日本の地上波のテレビで何度も放送されていた頃は、エアーウルフやAチームなどテレビドラマでも、馴染みのある日系の俳優を結構見かけましたね。ダイ・ハードにも出ていたジェームズ・シゲタもその時代を代表する日系俳優の一人だった。ノリユキ・パット・モリタも刑事スタスキー&ハッチや私立探偵マグナムなどテレビドラマに数多くに出演していたようです。ちなみに、1989年には、ベストキッドのアニメシリーズも制作されており、ノリユキ・パット・モリタがアニメでもミヤギの声を担当したそうです。オリジナルの劇伴を担当したのは、ロッキーシリーズのビル・コンティ。劇中では、当時のヒットナンバーが数多く流れ(ナイトライダーでも使用されたバナナラマのちぎれたハート【Cruel Summer】も聞けます)、MTV風な演出も楽しめたが、リメイクは、そのような演出は一切なく、故宮や紫禁城、万里の長城などの名所が映し出され、ある意味中国のPV的なしっとりとしたイメージになっていた。
オリジナルでミヤギ師匠がやっていた箸でハエをつまむシーンを、ジャッキー(ハン)師匠がさりげなく再現していたのが良かった。ミヤギがダニエルに教えていたワックス磨きによる特訓シーンは、日本のコント番組でもよくネタに使われていたが、今回のリメイクでは、ジャケットの着脱による特訓シーンに変わっていた。ドレ少年が自分の着ているジャケットを脱ぐ、着ると言う動きを繰り返し、そこからカンフーの動きを体得する。いかにもジャッキー師匠らしいアイデアと言うか、ジャッキーだからこそ納得できる修行風景だった。オリジナルでダニエルがやった「鶴の構え」、これは、ぜひジャッキー師匠にやってもらいたかったが、まあ、あんまりやりすぎるとクレイジーモンキーとかになっちゃうしな…(苦笑)。
最近は、ジェリー・ブラッカイマーチャンネルと化している(苦笑〉AXNで放送中の『CHASE/逃亡者を追え!』。70年代に同名タイトルのドラマ(特捜追跡班チェイス。原題は「CHASE」)があったが、もしかしてこのドラマのリメイク?と最初に思ったが、昔のほうは、未見なのでまだしっかり確認はできていません。最新の科学技術を使った検視作業で犯罪の真相を探るCSIシリーズや、映像で懐かしい時代を再現しながら、主人公が未解決事件を解明していくコールドケースなど、ここのところ緻密な捜査描写を売り物にするドラマを数多く手がけているブラッカイマーだが、しかし、私が知るブラッカイマーと言えば、『ビバリー・ヒルズコップ』や『トップガン』『バッド・ボーイズ』などハードアクション映画の名プロデューサーと言うイメージが未だに根強い。今回のドラマは、そんな時代のブラッカイマーの作品を彷彿とさせるようなダイナミックなアクションが毎回てんこ盛りだ。
主人公は、テキサス州の女性連邦保安官アニー・フロスト。アニーは、小さい頃逃亡犯の父親と一緒に各地を逃げ回った過去を持っていて、そう言う経験もあるからか逃亡犯の心理や癖、行動パターンを読むのが得意。その能力を活かして、テキサスの町で起きる様々な凶悪事件の犯人の心理を探り、見つけ出した犯人を危険を顧みず追跡する。7,80年代ならこの手の無謀系の刑事アクションは、男が主役を張ることが多かったと思うが、今回は、ケリー・ギディシュと言う女優さんが体当たりのアクションを見せている。高い橋から川へ豪快にダイブ、暴走するトレーラーのコンテナの上にヘリから飛び移ったり、犯人が乗っている離陸寸前の複葉機の主翼にしがみついたりと、アニーがアクセル・フォーリーもびっくりな活躍を繰り広げる。
男勝りのアニーの活躍だけでなく、毎回ちょっと癖の強い犯人が登場するところも見所。中でも「ライオンと羊」に登場したロバート・ネッパーが演じる凶悪殺人犯フランクは、一際存在感があった。「プリズン・ブレイク」のティー・バッグ役で日本でも一躍人気者になったネッパーさん。「HEROES」や「トランスポーター3 アンリミテッド」でも強烈な悪役ぶりでインパクトがあったが、このドラマでも一際濃い演技を見せていた。ちなみにネッパーと同じく「プリズンブレイク」にスクレ役で出演していたアマウリー・ノラスコがアニー率いる精鋭チームのメンバー・マルコ・マルティネス役でレギュラー出演している。今度は、"逃亡者を追う側"のポジションにいるのが面白いところ(苦笑)。
残念ながらこのドラマ、全18話で打ち切りとなり、次シーズンは製作されない模様。うむむむ、やはり、この手のジャンルの作品は、時代に合わないのか、アメリカでも苦戦しているみたいですが、「HAWAII FIVE-O」みたいな成功例もあるし、ぜひともこういう路線の刑事ドラマをどんどん増やしてもらいたいものでございますが・・・。
今回AXNミステリーでは、全4シーズン放送してくれるらしいので、<ロゴを除いて>大変ありがたい。ついでに未放映のエピソードも放送して欲しいですね。しかし、本来、AXNで放送されていてもおかしくはないシリーズなのに、逃亡者にしろ、ヒッチコック劇場にしろ、最近、懐かしい名作は、ミステリーばかりで放送されているのが気になる。昔みたいにもっと年代別に幅広いジャンルの作品を放送してもらいたいものか…。さて、ナポレオン・ソロの第1シーズンは、なんとモノクロフィルム作品。同じスパイアクションものの『スパイ大作戦』は、第1シーズンからカラーフィルムなのに…しかし、よく考えてみたら、ソロのほうが先に製作されていたようですね。
『0011ナポレオン・ソロ』・・・1964年スタート 4シーズン 全105話
『スパイ大作戦』・・・1966年スタート 7シーズン 全171話
そう言えば、同時期に放送されたデビッド・ジャンセンの逃亡者も4シーズンからカラーになってかなり印象が変わった。ナポレオン・ソロも第2シーズンからはカラーになり、内容もハード路線からコミカルタッチに様変わりしていくそうです。当初は、ロバート・ヴォーン演じるナポレオン・ソロが単独メインのドラマになるはずだったようですが、シリーズ途中からソロの相棒のデヴィッド・マッカラムが演じるイリヤ・クリアキンが人気になり、やがて、二人で活躍するコンビもののスパイアクションドラマとして定着した。確かに初回の「S-9を奪回せよ」を見る限り、イリヤは、冒頭の自己紹介シーンに顔を出すだけで、本編には、全く登場していない。ちなみにこのエピソードは、『スーパーマン』や『リーサル・ウェポン』シリーズのリチャード・ドナーが監督を担当しています。2回目の「ユーゴスラビアに潜行せよ」でようやくソロとコンビで活動するが、科学者の娘をガード中に、神経を侵して激しい恐怖感を引き起こす毒ガスを浴び、ソロの前で情けない声を上げながらひたすら怯え続けると言うなんともショッキングな姿を見せている。イリヤの吹替えを担当しているのは、野沢那智さんですが、ジョン・マクレーンやナッシュ・ブリッジスの時のような荒々しさがなく、実に精悍で落ち着いた青年風の声を出しているのがとても新鮮だった。
007にスペクターがいたように、ソロ達は、国際犯罪組織スラッシュ(THRUSH)なる犯罪組織と対立する。そして、007にボンドカーがあったように、ソロ達は、アンクルカーを使う。アンクルカーは、ガルウィング仕様で、レーザー砲やマシンガンなどを装備した特殊車。当時の人気車種「ピラニア」がベースになっている。ところがこの車、トラブルが多かったらしく、結局数話ほどしか登場していないとか。何かと007と符合する要素が多いが、それもそのはず、企画段階では、007の原作者であるイアン・フレミングが関わっていたんだそうです。
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