日本のバディもの刑事ドラマの先駆け『俺たちの勲章』。「太陽にほえろ!」のあの有名な殉職シーンで刑事ドラマの歴史に深く名を刻んだジーパン刑事を熱演した松田優作と、70年代、青春ドラマに立て続けに主演した中村雅俊がコンビを組んだ刑事アクションドラマ。このドラマは、地上派の再放送で何度も見たことがあるし、2年前にチャンネルNECOで放送された時も全話見ました。今月からファミリー劇場で再びスタートしていますが、今回は、HDリマスターでの放送と言うことで、もう一度視聴することにした。
チャンネルNECOの放送素材と比べると、それはもう断然に綺麗な映像になり、とても新鮮な気分で堪能することができました。地上派やチャンネルNECOで見た映像は、なんせ40年近く前の作品ですし、何度も繰り返し再放送用に使われてきたものなので、かなり古ぼけた映像になっていた。まあそれはそれで味があるので、別に嫌ではなかったのですが、縦筋ノイズやゴミのような黒点ノイズが何分にも渡って、結構長い時間映っていたのが前々から物凄く気になっていました。今回のHDリマスター版は、そのノイズも綺麗に消されており、色も補正されてとても見やすくなっていた。2年前までずっとノイズだらけの映像で見てきたので、今回のHDリマスター版は、みずみずしいと言いますか、まるで別のドラマを見ている気分になりますね(笑)。
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色調整されノイズも消され、かなり綺麗。
この刑事ドラマ、一応舞台は、「大追跡」や「あぶない刑事」などと同じく横浜なんですが、初回からいきなり甲府ロケが行われています。西部警察でも甲府ロケがありましたが、俺たちの勲章は、全19話中、12話ほどが全て地方ロケと言う、短い放送回数のわりに地方ロケの密度がとても高いドラマだった。2人の若い刑事が日本全国を走り回るというコンセプトの刑事ドラマだったので、これほど数多くの地方ロケが展開されたのでしょうが、当時は、こう言うコンセプトの作品が易々と作れるほどの潤沢な予算があったのでしょうかね。当時の松田優作人気と言うものがどれほどのものだったのか、体感できなかったのでよくわかりませんが、やはり、優作さんが主演だけに、自然とスケールの大きいドラマになってしまったのでしょうか。タイアップしてくれたホテルの名前を何度もセリフで言ったり、西部警察と同じく宣伝セリフもありました。西部警察ほどの過激なアクションは見られませんが、今の刑事ドラマよりは、過激に銃撃戦を繰り広げたり、犯人とボコスカ殴り合ったりしています。
ゲストも当時の個性的な面々が数多く出演していました。初回には、「太陽にほえろ!」でジーパン刑事の恋人シンコ役を演じていた関根(現:高橋)恵子さんが出ていたし、2話には、当時、悪役で数多くの刑事ドラマに出演されていた石橋蓮司氏や、特撮ヒーローものにも多数出演していた黒人俳優のウイリー・ドーシーが元ボクサー役で出ていた。ウィリー・ドーシーと言えば、デンジマンのOPでデンジレッド=赤城がボクシングするカットで、その対戦相手がウィリーでした。刑事ドラマでは、「ベイシティ刑事」のバーテン役や、西部警察の初回に登場した装甲車TU89型・通称『LADY BIRD』のハッチから身を乗り出して、機関銃を派手にブッ放していたジェイ・ジェイ役が一番印象に残っていますね。特撮や刑事ドラマの劇中でよく殴られていたが、俺勲のこのエピソードでは、逆に松田優作氏演じる中野刑事を殴りまくる犯人役を演じていた。あの当時は、本当にいろんな番組でよく見かけましたが、今、ウィリードーシーはどーしているのでしょうか…。。。他にも、現在「相棒」で活躍中の水谷豊氏は、2度ゲスト出演し、6話には、あの佐々木功氏がダンプカーを運転し暴走する犯人役で出演されていました。
オープニングテーマは、トランザムの「ああ青春」のインストゥルメンタル。トランザムって車だけじゃなくて、そういう名前の歌手グループがいたということをこの番組で初めて知りましたね(苦笑)。音楽担当は吉田拓郎氏。
テレビは、秋の改編を迎えておりますが、いやはや、気づけば今年もあと3ヵ月を切ってしまっているんですね。本当に時の流れ早過ぎます…。一時は、終了してしまうのではないかと噂されていたテレ朝の『日曜洋画劇場』は、スペシャル番組を挟みつつ月に一、二度の放送となり、一応継続されているみたいです。しかし、タイトルロゴが表示されるわ、テロップが流れるわ、淀川さんご存命時の頃と比べると画面に落ち着きがなくなったのが残念。それに放送されるタイトルもいつも似たり寄ったりの安全牌ばかりでつまらなくなってしまいました…。
で、今週は、その日曜夜9時枠で『特捜最前線2013』が放送された。我々世代なら誰もが知るあの特捜最前線のリメイクです。キャストは当然ながら一新され、装いも新たに21世紀版の特捜最前線がここに見事に復活を遂げた。西部警察と並ぶテレビ朝日の看板番組の一つでもあったし、どのような形で復活したのか気になったので、久しぶりにリアルタイムにチャンネルを合わせて拝見しました。
その前に、語っておかなければならないのが、去年CS/スカパーで放送された『特捜最前線2012』について。実は、特捜最前線は、地上波よりも一年早くCS/スカパーにおいて復活していたんですね。ちなみに、2012は、渡辺いっけいを中心に平岡祐太、神尾佑、RIKIYA、佐戸井けん太と言うキャスティングが成されていました。サブタイトルは、「爆破0.01秒前の女」。突如、渋谷の高級宝飾店にリモコン爆弾を持った女警官があらわれ、店にいた客と行員達を人質にたてこもり、鴻上大全(渡辺いっけい)率いる特命課が事件の捜査に当たると言う内容だった。
特捜最前線は、11年間に渡り放送され、放送回数は、500回以上と言う長寿番組でしたが、私はまだその10分の1程度しか見ていないので、細かい部分についてはまだ理解できていないところもあるのですが、この2012は、わりとオリジナルの雰囲気に近いと言うか、演出面においては、忠実に再現していたと言う印象を受けました。オープニングも音は、現代風にアレンジされつつも、映像面は、オリジナルに近い雰囲気があり、本編も同様に撮影や演技面などなど、全体的にオリジナルに近い作風になっていたと思います。ただ、オリジナルと比べると、アクション面は、当然ながらスケールダウンしているし、キャストが地味で重厚感がなく、やはり、オリジナルを超えるのは、至難の業なのか?と言う印象が拭えなかった。
では、2013は、どうだったのかと言われると…キーハンター、Gメン、爆走!ドーベルマン刑事などのかつての東映の刑事アクション番組のテイストをふんだんに盛り込み、平成仮面ライダーのようなスピーディーな格闘アクションを加えたぶっ飛びな刑事アクションものに変貌していた。キャストは、またまた一新されて、上川隆也を筆頭に石黒賢、原沙知絵、平岳大、平山祐介、笹野高史、そして、東映の刑事ものに数多く出演してきた小林稔侍が特捜課の課長を演じる。あぶない刑事の劇場版などでも課長役の経験がある小林氏と、さらに犯人役には、往年の刑事ドラマでは、数々の凶悪犯を演じていた片桐竜次氏が元クリプトガムのボス役で出演していることもあり、2012よりは、かなり東映色が濃いキャスティングになっていた。そして、2012では流れなかったエンディングテーマ「私だけの十字架」が笹野高史の歌声で復活していた。
新興麻薬組織を追っていた椚谷評介(上川隆也)ら特命課は、幹部の一人の居所を掴むが、その幹部の男は何者かに刺殺されてしまう。現場に残された遺留品の検査の結果、それらの持ち主が捜査官の伊沢のものであることがわかる。あるデータから、組織が拠点を京都に移していたことが判明。椚谷達は、京都に向かい、京都府警の嘱託訓練士・朝水彩栞(原沙知絵)とブルカーン、ハスティら警察犬と共に組織を追跡するが…。
放送終了から25年以上経っていることもあり、心機一転で製作された感があるこの作品ですが、脚本は、オリジナルで数多くの作品を残し、2012にも携わった長坂秀佳氏が担当しており、ストーリー面においては、オリジナルの血脈が受け継がれている。しかし、演出面は、かなり大胆に変更されていた。まず、新しい要素としては、警察犬のレギャラー入り。警察犬の活躍と言えば、やはり、個人的に思い出すのは、『爆走!ドーベルマン刑事』です。このドラマでも三匹の犬が刑事達が乗るバイクと一緒に公道を駆け回ったり、ある時は飛行機を操縦したり(笑)と大活躍していたが、2013では、ブルカーン、ハスティなど7匹の警察犬達が特命課の刑事達と共に活躍していた。特命課のメンバーよりも警察犬達のほうが目立っていたような…(苦笑)。
京都のシーンでは、太秦の映画村のセット内で唐突なバイクアクションが展開。平山祐介演じる鷹柳が元自衛官の女と平成仮面ライダーのような派手な格闘を繰り広げたり、椚谷と伊沢も同様に激しい格闘を見せていた。クライマックスは、どこかの廃工場内でジョン・ウー張りの二丁拳銃(ベレッタM84)を使った銃撃戦が展開していたが、至近距離で一人の犯人を相手に何人もの刑事達が一斉射撃する映像が凄まじかった。
それなりに迫力はあったが、無茶苦茶撃ちまくっているのになぜに当たらない(笑)のかと言う突っ込みはさておき、アクション面は、2012と比べると断然派手になっていたが、では、これが特捜最前線なのか?と言われると…もうあの昭和の特捜最前線とは、全く別物の東映の平成ニュー刑事アクション作品と言っても過言ではない作風だった。別に特捜最前線じゃなくてもいいんじゃね?とやはり突っ込みたくなるが、音撃戦士の響鬼が平成仮面ライダーシリーズに加えられてしまったのと同じく、やはり企画を通すために止むを得なかったのかもしれませんね…。
まあ、その辺の事情はともかく、内容的には、2012のほうがオリジナルの雰囲気に近く、2013は、前述の通り、警察犬と言う新しい要素とアクション面を重視した異色の作品になっていた。従来のファンの方の受け止め方は、複雑だと思いますが、個人的には、それぞれ特色があって楽しめました。これを機会に、スカッとするアクション刑事ドラマがもっともっと復活するといいですね。
日テレプラスで放送中の『太陽にほえろ!』は、ブルース編に突入。ファミリー劇場ですでに放送済みですが、初登場回を見逃していたので今回ようやく見ることができた。ブルース刑事がなぜ「ブルース」と呼ばれるようになったのか。ブルース・リーに似ているからそう呼ばれるようになったのだとずっと思っていたのですが、実は、音楽のブルースが由来だったようです。ブルース刑事こと澤村誠の父親はピアニストで、その父親の影響を受けて、彼もブルースが好きになり、自らブルースと名乗るようになったんですね。愛用銃は、マグナム44。ダーティハリーのハリー・キャラハンと同じ銃を使います。マグナム44と言えば、西部警察では、リキが愛用していた銃でした。
バレルの長さが半端なく、見た目も迫力があるマグナム44ですが、一発撃てば、狂暴な熊でも簡単に仕留めることができるハイパワーガンとして有名です。相当な殺傷能力があるので、実際に人に撃ったら致命傷を与えてしまって、もう逮捕どころの話ではありません。西部警察では、犯人を逮捕するのではなく、始末するのが前提の世界観だったので(笑)、スコープ付きのショットガンを撃とうが、マグナム44を撃とうが何でも成立してしまうのですが、太陽にほえろ!もやはり同じように銃に関しては、現実の警察のようなリアルな制限はなく、刑事達が個々の性格にあった銃を自由に使っていました。でも歴代の刑事達は、コルト系の小さい銃を使ってきたのに対して、ブルースは、いきなり大きな目立つ銃を持っていたので、最初は、とても違和感があった。でもブルースがコルト・ローマンの2インチとか、ましてや普通のリボルバーを握っても似合わないし、やはりマグナム44が一番合っていたような気がします。こう言うのは、リアルになり過ぎてもつまらないんですよね…(苦笑)。
さて、ブルースが七曲署に入った辺りから太陽にほえろ!のアクションもかなり西部警察のように派手なカーアクションが多くなったような気がしますが、あの当時の刑事ドラマの恒例のアクションと言えば、『車の屋根にしがみつき』の追跡シーン。ボギーも見せたことがありましたが、ブルースもかなり派手なのを披露していました。
「正義に拳銃を向けた男」
冒頭では、アパートの2階から犯人と一緒に川落ちするアクションを見せたブルース。クライマックスでは、暴走するタクシーの屋根にしがみつき、草の生えた地面にかなり派手に転がり落ちる。石に頭をぶつけてダメージを食らいつつも、その後すぐ、タクシーを追って全力疾走するブルースの豪快な姿に目を奪われた。
「殉職刑事たちよ、安らかに」
殉職した刑事達を映像で振り返りながら、七曲署の刑事達を狙う謎の狙撃犯を追うスペシャルエピソード。この話でも長時間屋根にしがみついていたブルース。犯人の車が高速道路の上にかかる橋を渡り、住宅街の長い坂道を駆け下りている間もかなり揺さぶられていた。ブルースを振り落とした後、犯人の車は、ドックが運転するソアラとカーチェイスを繰り広げますが、住宅街の狭い路地でわりと派手な走りを見せていましたね。ブルースは、七曲署よりも西部署の刑事になったほうが良かったんじゃ…(苦笑)。そう言えば、犯人役は、西部署のあの人でしたね…。
第43話「一粒の麦死なずば」では、太陽と同じく殉職ストーリーが展開していました。佐々木刑事(樋浦勉)が逮捕した木崎組のチンピラ・旗野(大地康雄・クレジットは大地常雄名義)を連行中に逃がしてしまい、逃走中の旗野が何者かに殺されてしまう。失態をしでかした佐々木刑事は、単独で旗野を殺した犯人を探し続け、やがて、旗野の逃走に城南署の瀬島刑事が関わっていることをつきとめる…。仲間の刑事に拳銃で撃たれると言うかなりショッキングな殉職を遂げた佐々木刑事。佐々木刑事を演じた樋浦勉氏は、「七人の刑事」にもゲスト出演していたそうですが、個人的には、日曜洋画劇場などの洋画の吹替えでよく声を聞いた方と言う印象のほうが強いです。そう言えば、この間ザ・シネマで放送されたトム・セレック主演の「未来警察」の吹替え版では、KISSのボーカルのジーン・シモンズの声を演じられていました。
このエピソードで佐藤英夫氏が演じた南刑事も栄転し、44話「新刑事二人走る」からは、宅間伸氏が演じる中野刑事と、元プロボクサーの輪島功一氏が演じる立岡刑事が新たに加入した。宅間氏は、「愛しの刑事」など他のドラマでも刑事役を見かけたことがあるが、輪島氏の刑事役は、今まで見たことなかったし、そもそも役者をやっていたこともこのドラマで初めて知りました。思っていたより自然な感じで演技されていて、とくに、53話の「チャンピオン殺人事件」では、リングに上がって新人ボクサーとスパーリングをしたり、まさに輪島氏のボクシング経験を活かしたストーリーが展開していて、とても印象に残った。
今週放送された57話「幸せの小さな旅」は、酔っ払いのサラリーマン同士が電車内で喧嘩になり、駅のホームに降りてから傘を使ってチャンバラをやり始めた挙句、若い会社員の広川が老齢の男を傘で殴って殺してしまう。広川は、妻と二人の子供を連れて逃亡し、一家心中を図ろうとするも躊躇し、見知らぬ旅館に立ち寄って家族の絆を見つめ直すと言うお話だった。広川が自首を決意するまで、逃亡中の広川の家族を見守り続ける姫田刑事の姿がとても印象的でした。このドラマは、当時TBSのアナウンサーだった久米宏が登場したり、個性豊かなゲスト陣も見所の一つですが、このエピソードには、殺人犯の広川役に当時、「あばれはっちゃく」のお父さん役で有名だった東野英心、妻のトシコ役は、このドラマの後番組「3年B組金八先生」で理科の教師役をやっていた茅島成美、広川の娘役は、「北の国から」の蛍役で当時名子役と言われていた中嶋朋子が出演していました。
さらに、エンディングのクレジットを見ると、現在、声優で活躍されている方々のお名前を発見。キョウリュウジャーのナレーション兼キョウリュウバイオレットにも変身していた千葉繁氏が若い駅員役、バーン・ノーティスのサム・アックスの声などを担当されている江原正士氏が被害者の息子役で葬式のシーンに少しだけ出演されていました。
この間久しぶりにファミ劇で「またまたあぶない刑事」を見た。リターンズ以降の映画は、他のチャンネルでもよく放送されているが、初期3部作のうちの2作品がこのチャンネルで見られるのは、非常に珍しい。しかし、第一作だけなぜかラインナップされていないのが謎だ…。それはさておき、「またまた…」は、個人的にあぶ刑事の映画の中で一番好きな作品でしたが、全然色褪せていなくて、一番最初に金曜ロードショーで見た時と同じ気分で見ることができた。タカとユージのファッションやらユーモア溢れるトークやら、スタイリッシュな映像、カメラワーク、アクション演出から音楽まで全てにおいて最高傑作。改めて二人と近藤課長のやりとりを見ると、やはり、中条静夫さんのポジションって凄く大事だったんだなあと思った。今、あぶ刑事風な刑事ドラマをやっても近藤課長的な演技が似合う人って中々いませんものね…。
アクション的には、タカとユージが乗る覆面車が現金輸送車を追跡中に、派手に横転して、逆さまになった車の中で二人が雄叫びを上げている場面が最高の名場面。佐久間が潜伏しているホテルに向かった二人が、そこで繰り広げる銃撃戦の演出もカッコ良いし、その時流れる「I'M THE LAW」の曲も最高にマッチしている。その後、暗がりの倉庫の中に迷い込んだ二人が落とし穴に落ちて、佐久間にまんまと買収されてしまう展開がまた面白い。「GET DOWN」が鳴り出すと共にユージが佐久間の車を追って物凄い勢いで走り出し、「BAD DREAMS」が流れる中、米軍跡地の廃墟の中でユージと佐久間が銃撃戦を繰り広げる一連のユージのユーモラスなアクションがこれまた最高にカッコ良い。恭兵さんの神がかり的なシャープな動きと、長回しなどを取り入れたカメラワークの一体感が素晴らしい。あぶ刑事の楽曲って今でも通用するぐらいカッコ良い曲が多くて、懐かしさよりも改めてそのクオリティの高さに圧倒されてしまった。久しぶりにサントラ引っ張り出してきて聞き捲くってしまった。
あぶ刑事と言えば今期の地上波、舘さんと浅野さんのあぶ刑事コンビがなんと夫婦役で共演しているドラマが放送されている。「渡る世間は鬼ばかり」などで知られる橋田壽賀子脚本の「なるようになるさ」。晩年夫婦が自宅を改装してレストランを経営することになり、そこへわけありの三人の若者達が転がり込んできて、様々な問題を起こすと言う内容。浅野さんの演技は、「パパはニュースキャスター」などの80年代のTBSドラマに出ていた頃の雰囲気があり、また、作風も「パパは…」シリーズとどことなく似ている雰囲気があって、色んな面において懐かし味のあるホームドラマだ。このキャストでぜひ「奥さまは魔女」を見てみたいなと思った。浅野さんのサマンサと舘さんのダーリン、結構ハマりそうなんですが…(笑)。
同じく舘さんと仲村トオル氏のあぶ刑事がコンビが出演している「ゴリラ警視庁捜査第8班」。ファミ劇で先週、第5話の「ニトロトラック」が放送され、リアルタイム以来24年ぶりに拝見。国会前にニトロ満載のタンクローリーが止められていたり、ニトロの威力を見せるためだけに車を一台爆破して見せたり、タンクローリーが険しい山道の坂を下りている時に突然ブレーキが利かなくなって暴走し始めるなど、終始緊迫感があってやはり面白かった。ストーリーは、フランス映画の「恐怖の報酬」をなぞっているところもあるのですが、日本国内であの映画を彷彿とさせるようなストーリーにチャレンジしているところがまた良いですね。なぜにDVDにこのエピソードが収録されなかったのか。西部警察みたいにキャラクターコレクションでも出すんかな…(苦笑)。
石原プロが得意としたスケールの大きなアクションは影を潜めて、下町にある警察署を舞台にしたヒューマン路線の刑事ドラマでしたが、残念ながら、当時は、上記の理由や、派手なアクションや刑事貴族風のハードボイルドな作品を期待していた自分にとっては、あまり眼中に入らず、途中で見るのをやめてしまった。今回改めて見ると…これが意外といける。1980年代に数多かったアクションドラマが90年代に入ると一気に減少し、刑事ドラマからもアクションが少しずつ消えつつあったあの時代。でもそこは石原プロです。このドラマにも少なからずアクション要素は残してくれました。まあ西部警察と比べれば、かなり抑え気味でしたが、それでもあの時代にしては、結構アクションシーンが多かった気がします。ただ、演出に派手さがない分、アクションシーンも地味に見えた。
初回は、舘ひろし演じる辰巳署刑事防犯課係長・兵頭真と若手事業家の弟・裕介の兄弟の葛藤が描かれていましたが、二人のシーンを見ていると、やはり時代を感じますね。まず裕介がトラックの中で使っていた携帯電話のでかさ。今は、家庭用の電話さえもっと薄くなっていますよね。あと、兵頭が使っていた「デューダ」と言う言葉。当時の転職情報雑誌の名前ですが、当時は、デューダ=転職の意味で使われていたんですね。その前はとらばーゆでしたっけ。兵頭は、刑事を辞めて、裕介の仕事を手伝うつもりだったが、裕介がある殺人事件に絡み、捜査に非協力的な態度をとるや、刑事魂が揺さぶられたのか、裕介をブン殴って、やっぱり俺は刑事を続けるんだと言わんばかりに弟の部屋から去っていく兵頭がとてもカッコ良かったですね。あと、兵頭が乗る薄汚れたディアマンテが今見ると中々カッコ良い。でもちょっと汚し過ぎな気が(苦笑)。刑事貴族で舘さんは、ボコボコのマスタングに乗っていましたが、汚れたディアマンテは、やはり、その流れを組んだものだったのでしょうか(苦笑)。
兵頭とキラー・カーン演じる犯人との対決シーンは、コミカルチックで、兵頭が一瞬タカになっていた。宝石強盗犯の香港人チンとそれを追う兵頭が工場風の建物に入り込んで銃撃戦を展開するシーンは、BGMが一切流れない静かなアクションシーンになっていたが、兵頭が愛用する銃がガバメントだからなのか、牧が蘇って犯人を追っているように見えた。あのシーンに「Sneaking Up」のBGMが流れたら完全に刑事貴族(苦笑)。
当時、代表取締役刑事のサントラが発売されたが、確か購入したはずなのに探しても見つからなかった…。主題歌の「孤独のRUNAWAY」は、B'zの松本孝弘氏が作曲したギターインストで、日本女性初のソロギターリストの安宅美春のデビューシングルとなった。後にB'zが歌詞をつけてアレンジ曲を作り、ミニアルバムに収録していた。最初のフレーズ「JUST A RUNAWAY 止めないでよ 後悔は少なめの MY LIFE」の部分と、曲中に時々入るコーラスの部分は、稲葉さんが歌っていましたね。エンディングの「愛しい人よGood Night...」は、シングル化されていましたが、この頃ってまだ全然B'zに興味がなくて、石原プロもとうとう流行りのロックグループを起用するようになったのかと、嘆いていた時期がありましたね…(苦笑)。一年後に無茶苦茶ハマったんですけどね…。
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