『PERSON of INTEREST 犯罪予知ユニット』…長めのタイトルですが、AXN『HAWAII FIVE-0』シーズン2の枠で新たに始まった注目のクライムアクション。製作総指揮は、「エイリアス」「LOST」「FRINGE」など数々のヒットドラマを手がけるJ・J・エイブラムス。この人は、やはり2000年代以降で真っ先に思い浮かぶハリウッドの顔と言いますか、最近の映画やテレビドラマで名前を見かけない日がないくらい活躍されています。トム・クルーズのミッション・インポッシブルにも気づいたら監督や製作に携わっているし、スター・トレックのリメイクの監督もこの人。新作ドラマだけでなく、昔の名作ドラマのリメイクにも関わっていますが、ならば、ナイトライダーやエアーウルフもこの人に手がけてもらいましょうか(笑)。まあ一度見てみたいものですなあ…。
それは、さておき、カメラの小型化や情報網の発達により到来した監視社会。あらゆる場所に張り巡るカメラの映像やデータなどの情報を分析し、犯罪やテロを予測・抑止すると言うのがこのドラマの大まかな内容。そう言えば以前にも映画でありましたね。ジーン・ハックマン主演の「エネミー・オブ・アメリカ」を思い出しました。この映画では、テロ対策の目的として、国家安全保障局(NSA)が監視権限を拡大させるための法案を議会で可決させようとして、それを巡って起きた議員暗殺事件にウィル・スミス演じる弁護士が巻き込まれると言う内容でした。常時カメラで監視される社会の恐怖を描いていたが、この映画も気づけば公開されたのは、14年前のこと。政府の依頼によって極秘の監視システムを作り上げた億万長者にしてコンピュータの天才・ハロルド·フィンチは、死んだと思われていた元グリーンベレーのジョン・リースを雇い、さし迫った犯罪に関係する人物を探り出して犯罪を未然に防ごうとする。コンピュータの天才と元CIAの工作員の孤独な二人の絶妙なコンビネーションがなかなか面白い。
ジョン・リースって孤独な工作員と言うよりも、冷徹な殺人マシーンに見えますね。相対するフィンチは、頭はいいが身体に弱さがあり、人間味を持ち合わせているキャラクターと言う感じです。吹替え版では、「刑事ナッシュブリッジス」でハーベイの声を担当していた牛山茂氏がフィンチの声を当てています。億万長者でコンピュータの天才ってわりかしありがちな設定ですが、言うなれば、ナイト財団のボニーやエイプリルがキットを作り、マイケルがキットの情報を頼りに犯罪に立ち向かうように、フィンチが作った巨大な犯罪予測マシーンの情報を元にして、リースが犯罪を未然に防ぐ。それにバットマンのようなダークな世界が加味されたような雰囲気があります。喋るカッコ良い車や変身ヒーローは登場しないが、バットマン的なヒーローものの印象を持ちました。
今期は、これと「NIKITA/ニキータ」のシーズン2、「ヒューマン・ターゲット2」D-LIFEの「ミッシング」を見てるけど、アクション的には、ニキータとヒューマン・ターゲット2ですかね。リベンジの後釜ミッシングも元工作員の話でアクションもあり、元スパイのおばちゃん工作員(レベッカ・ベッカ・ウィンストン)のアグレッシブな姿がかなりのインパクト。しかし、これって10話で打ち切りなんですよね…。レベッカの夫のポールの声が磯部勉氏なんですが、ポール役のショーン・ビーンが時々ジャン・マイケル・ビンセントに見えてくるから困る(苦笑)。
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