10年の時を経て遂げたエボリューション!!
さぁ私のぼやきを聞いておくれ!
時代の節目なのか色々と大きなニュースが流れてきますが、また残念な訃報がありました。「火垂るの墓」「平成狸合戦ぽんぽこ」など、スタジオジブリの作品を手掛けた高畑勲氏が亡くなられたそうです。
私世代が見ていたアニメと言えば、今も続いているドラえもんを初めとした藤子不二雄ア二メ、ゴッドマーズやガンダムなどのロボットアニメなど、子供の頃は、多種多様で感動的なアニメがテレビで数多く放送されていました。フジテレビもあの頃は、「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」「未来少年コナン」「赤毛のアン」など、質の高い、素晴らしいアニメをたくさん放送していましたね。それができたのは、宮崎駿と高畑勲という二人の天才がいたからなんですよね。
高畑勲さんと言えば、スタジオジブリ関連では、やはり「火垂るの墓」が一番印象に残っています。私が子供の頃からずっとテレビで放送され続けていますが、もはや戦争アニメの定番のような扱いになっていますよね。未だに節子の顔を見ただけで涙がこぼれそうになりますが、ジブリの画調でナチュラルかつリアルに戦争を見せたところに、この人の凄さを感じたというか、とても衝撃を受けた作品でした。
でも、私にとって高畑勲と言えば、やはり「じゃりン子チエ」。大阪を舞台に、ホルモン焼き屋で働く小学生の女の子・チエをたくましく描いた人情アニメが今でも一番好きですね。1981年に公開された劇場版では、当時、漫才ブームで人気を集めた吉本のお笑い芸人たちを声優に起用して、本場のリアルな喋りを映画に取り入れた。これは高畑勲さんの手腕の一つであったと言われています。「オレたちひょうきん族」など、当時、バラエティ番組でよく見かけた西川のりおが、チエの父親役のテツの声を担当しましたが、これがもの凄いハマリ役になり、テツの声はこの人しかありえない、テツそのものだと言っていいほどに、見事にキャラと声がマッチしていました。
この映画のラストのほうで、チエちゃんの飼い描の小鉄と、その小鉄に金玉をとられて、その後、近所の犬に噛み殺されたアントニオと呼ばれる描の息子のアントニオJr.が墓場で対決するのですが、小鉄の声を西川きよし、アントニオJr.の声を横山やすしが演じ、当時、超人気者だったお笑いコンビのやすきよをアニメの中で対決させるという、なんとも憎い演出を実現させたのもこの人でした。
TVシリーズでは、劇場版でチエ役を演じた中山千夏とテツ役の西川のりお、テツの友人のミツル役の上方よしお(西川のりおの相方)他を除いて、キャストが一新されたが、TVシリーズの方も関西出身の声優や俳優を起用していたので全く違和感がなかったし、劇場版とTVシリーズ、それぞれに味わいがあって本当に楽しめました。
もし高畑さんがこの作品を手掛けていなかったら、ここまでの名作には成り得なかったかもしれませんね。本当に素晴らしいアニメをたくさん楽しませて頂きました。高畑勲さんのご冥福をお祈りいたします。
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