刑事ドラマブームなのか、今期も各局様々な刑事ドラマが放送されていますが、やはり、真っ先に注目したのは、『悪党~重犯罪捜査班』。重犯罪と言う言葉を聞くと、ロイ・シャイダーの映画のような70年代の刑事ものをイメージしてしまうが、流行なんでしょうか、最近の刑事ドラマのタイトルは、『相棒』のような漢字二文字のタイトルをよく見かける。確かに覚えやすいし、インパクトがあるし、実際そんなタイトルに釣られて見てしまっている自分がいる(笑)。1話を見逃してしまったので、2話から見た。横浜港町署刑事課第四係の刑事達が法律すれすれの手段を使って、悪党を懲らしめると言う設定で、話は至ってシンプルでテンポが良く、銃撃戦はなかったものの、覆面車がドリフトしたり、熱い走りを見せたり、80年代の刑事ドラマを彷彿とさせる懐かしい演出が所々見られた。
主演は、「特命係長!只野仁」シリーズでも御馴染みの高橋克典氏。村上弘明氏がダークな警務部長役で出演している。舞台が横浜と言う事もあって、『あぶない刑事』などにもよく出てきた赤レンガ倉庫が映っていたが、改めて見ると、横浜の風景、本当に様変わりしてしまいましたよね…。横浜港町署と言えば、『ベイシティ刑事』。あの頃の刑事ドラマとゆかりのあるものが色々出てきます。凄ワル刑事と言う触れ込みだが、今のところさほどきわどい捜査をしている感じはないし、犯人は、普通に逮捕しているし、刑事達がワルになりきれていないと言うか、思っていたほどワルな感じには見えないので、いまいちスカッとしない。あぶない刑事やアメリカドラマの『ザ・シールド』ぐらい突き抜けた部分が出てくると面白くなりそうだが…。それと、シリアスで重たい雰囲気の本編に対して、主題歌が軽い。ここ数年来のドラマによく起こるタイアップ商法の弊害だと思うが、それがドラマの雰囲気を微妙なものにしてしまっているような気がする。去年の「警視庁失踪人捜査課」や「ジョーカー」は、ドラマのイメージと見事にマッチして、絶妙な効果を生み出していたと思うが…。
朝日放送金曜夜9時と言えば、やはり思い出すのは、「ハングマンシリーズ」。法の網を潜り抜け暗躍する犯罪者を処罰するために編成されたチーム・ハングマンが鮮やかな手際で悪党を捕らえて、ユニークな仕掛けで拷問し罪を自白させ、世間にそれを公表する。毎回スカッとさせてもらいました。ハングマンのようなハードにスパイチックに巨悪を裏から追い込んで行くタイプのドラマがまた見てみたい。
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