思い出すと80年代って、子役をメインにした冒険ものやアクション映画がたくさんありましたよね。『グーニーズ』に『スタンド・バイ・ミー』に、日本でも80年代に大ブームになったキョンシー映画。代表的なものと言えば、やはり『霊幻道士』を思い浮かべますが、これを筆頭に様々な亜流作品が生み出され、その中でも絶大な人気を誇ったのが台湾製作の『幽幻道士』シリーズ。子供ながらにしてキョンシー退治の法術に長けるテンテン(恬恬)とキョンシーに愛する親方を殺された4人組の孤児達が繰り広げる痛快活劇。テンテンの可愛さやキョンシー達のコミカルなキャラクターによって大ヒットし、映画が4本作られた後に、テンテンを主人公にしたテレビシリーズ『来来!キョンシーズ』も制作され、TBSがゴールデンタイムに放送していた。
テンテンを演じたリュウ・ツーイーは、8~10歳にかけて、このテンテンと言うキャラクターを演じ、シリーズが終わった後、しばらくの間日本で活躍していました。テンテン本当に可愛かったね…。ていうかあの年齢にしてあの大人びた美貌は、驚異的でしたよ。後から知ったことですが、4人組の孤児達の一人でスイカ頭と呼ばれていた男の子、実は、リュウ・ツーイーのお兄さんだったんですね。当時は、兄妹共演をしていたなんて全く知る由もなかったわ…。
『幽幻道士2』でキョンシー化してしまうスイカ頭(左から3人目)
その幽幻道士シリーズがTBSチャンネルで放送されていたので、久々にチェック。他に素材が存在しないのか、詳しいことはよくわからないが字幕つきの日本語吹替え版と言う極めて珍しい形式での放送だった。いやはや懐かしい。やはり、大ヒットした作品だけあって、今見てもアクションのテンポが良く、親方キョンシーと戦う子役達の動きも素晴らしい。そして、日本語吹替え版の出来も上々。当時、アニメでも子供の吹替えをたくさんやっていた坂本千夏さんがチビクロを担当している。当時は、田中真弓さんと区別がつかなかったですよ(笑)。デブ署長は、内海賢二さん。当時、エアーウルフでデビッド・ヘミングスが演じるモフェットの声も演じられていましたが、モフェットとデブ署長とのあまりのギャップにぶったまげた。
熱狂的なキョンシーブームとテンテンの人気に目をつけたのが、やはり、当時の日本のテレビ業界。80年代、最強かつ怖いもの知らずだった日本のテレビ業界がこの人気をほっとくわけがない。と言うことで、TBSが出資して台湾で製作されたのが『来来!キョンシーズ』と言うテレビシリーズ。当時、地上波では、海外ドラマの放送が多く、人気のあるものは半年から1年ぐらいかけて放送されるのが普通だったが、キョンシーズは、全10回と物凄く少なかった。でも、なんてたってゴールデンタイムで放送されていたし、それなりの成功はおさめていたのではないだろうか。きっとアイリスよりは、成功したに違いない(笑)。その来来!キョンシーズもこのお盆に(8/14・15深夜)TBSチャンネルで一挙放送されます。
まもなくシーズン2最終回を迎えるAXNで放送中の『HAWAII FIVE-0』。今シリーズには、ウィリアム・ボールドウィンやロバート・イングランド、オリジナル版でも密輸業者オーガスト・マーチ役を演じたエドワード・アズナー(ちなみに声は、富田耕生氏が担当されていた)などの豪華なゲスト陣や、ダニーを演じるスコット・カーンの親父さんで名優のジェームズ・カーンも出てきたり、とにかくゲストへの力の注ぎ具合が凄かった。
初回の刑務所脱出や、北朝鮮でウォー・ファットに捕まったスティーブを助けるため、戦争さながらの救出作戦が展開されるなど、アクション的にも見所が多かったシーズン2ですが、ついに出てきましたよ…大阪。まさか、大阪にウォー・ファットが潜り込んでいたとはね…。大阪府警の特殊部隊を引っさげてスティーブも大阪にやってきた。そして、ウォー・ファットが潜伏中のホテルの部屋に突入して、あっという間にウォー・ファットを逮捕…。コノは、いきなり男といちゃついちゃってるし、んー、なんだこの唐突な展開は(笑)。前に何か急展開なんてあったっけ?…と思ったら、前回は、『HAWAII FIVE-0×NCIS:LA』のクロスオーバーエピソードだったらしい。つまり1話飛んでしまっているんですね。日本でもまもなく放送される予定ですが、もしかしたら、そのエピソードで、何らかの急展開があったのかもしれない。
冒頭から大阪の夜景の空撮映像が出てきたが、んーなんだろう。まるでブラックレインを見ているような気分になった(笑)。一昔前の大阪に見えたと言うか、ブラックレインのイメージで撮影されたとしか思えない(苦笑)。スティーブが引き連れている大阪府警の特殊部隊の皆さん。演じているのは、明らかに日本人の役者ではない(笑)。そして、大阪の街並みは、セットで作られたもので、実際に大阪でロケされたものではなかった。この手のセットで面白いのは、看板に書かれている文字。「化粧品」「玩具店」「古着」「音楽」などなど、ありったけの日本語を書いただけの簡素な看板が印象に残った。
北朝鮮の次は、大阪か(笑)。やはり、向こうでは、ヤクザのメッカは、大阪と言うイメージなのでしょうかねぇ。北の後だと大阪が非常に悪辣なイメージになってしまいそうで、少々抵抗がありますが(笑)。しかし、向こうのテレビドラマに大阪が出てくるなんて滅多にないことなので中々貴重なエピソードでした。今度は、ぜひとも実際に大阪の街でロケーションしてもらいたいものですね。まあ日本のお役所が抵抗してるのかもしれないけど(苦笑)。気づけば、シーズン2も残り一回。どう言う結末を迎えるのか。オローリンさんの病気は治ったんでしょうか。シーズン3の初回もスティーブ不在みたいなことにならなければいいのですが…。
昨晩、テレビ朝日で先日亡くなられた地井武男さんの追悼特番が放送されていました。地井さんと言えば、やはり、『太陽にほえろ!』のトシさんや、『刑事貴族』のタケさんなどの刑事役のイメージがあるし、日本テレビのほうが地井さんとのつながりが強いと思っていた。しかし、最近は、テレビ朝日のほうで『ちい散歩』と言う紀行番組を6年間も続けていたそうです。テレ朝=地井さんのイメージがあまりなかったので、昨晩のテレ朝での特番は少し意外でもあったが、その番組があった関係で2時間以上の追悼番組が実現したようですね。残念ながら、大阪の朝日放送では、ちい散歩の放送はされておらず、こちらでは、知名度も低いようなのですが、昨日の番組を見ながら、地井さんの温かみのある人柄を知ることができ、涙させて頂きました。
番組では、地井さんの俳優時代のことも紹介されていましたが、そう言えば、地井さん主演の映画やドラマは、失礼ながら今まで見たことがない…。若い頃から犯人役などでの脇役のイメージがあるのですが、脇の中でも一際存在感があったし、確かになぜゆえに主演映画やドラマが少なかったのか、不思議でならない。『刑事貴族』のスピンオフとして、「タケさんの事件簿」ぐらいのものは、やって欲しかったなあ。地井さんもやはり、石原裕次郎さんに憧れて俳優になられたそうですが、『太陽にほえろ!』で裕次郎さんとの共演が実現し、太陽の最終回で、裕次郎さんの最後の出番となった取調べのシーンにも裕次郎さんとは直接のやりとりはなかったものの出演されていた。しかし、同じような刑事役が続いて、俳優を辞めようとした時期もあったそうです。確かに80年代は、刑事もの全盛の時代だったし、今のように漫画原作の1クールドラマもほとんどなかった。でもあの時、硬派なイメージがあった地井さんがそのようなドラマに出ていたとしても違和感があっただろうし、やはり、刑事役の地井さんを長く見られたのは、個人的には、とても良かったと思っている。
地井さんお別れの会の映像には、渡さんや舘さん、『北の国から』で共演した田中邦衛さんも映っていた。田中邦衛さんの顔を見るのは、ものすごく久しぶりな気がする。もうすぐ80歳になられるそうですが、また何かのドラマで拝見したいものです。水谷豊さんが挨拶される前に、「刑事貴族で共演された…」と進行役の方が言っていたが、おいおい舘さんもいるのに…。しかし、刑事貴族は、2、3のシリーズのほうが長かったし、地井さんと水谷さんは、刑事貴族以前からつきあいがあって、かなり仲が良かったそうですね。刑事貴族の撮影の時、若手の芝居が崩れてきた時に、「嫌われるかもしれないけど二人で言おうよ」と地井さんが提案し、二人で若手に話しをしてそれ以来、出演者とスタッフの結束が強くなったと言うエピソードを水谷さんが語られていた。確かに2の代官署の刑事達のチームワークは、テンポもリズムも良かったし、地井さん演じるタケさんものキャラも若手に混じって新たな領域に入っていたような感じがありました。
今年で生誕50周年を迎える007シリーズ。年末には、新作『007 スカイフォール』が公開されるそうですが、現在『IMAGICA BS』では、シリーズ全22作の字幕版と吹替版が放送中。IMAGICA BSと言えば、以前は、シネフィル・イマジカと言う名前で主に字幕で名作映画を放送していたチャンネルなんですが、名前が変更されて、語尾に「BS」などとついていますが、一応、CSのスカパーでも見ることができます。
今回の放送では、字幕版と共に吹替版も放送されると言うことで、さっそく見てみたのですが、吹替版は、テレビ版のものではなく、DVDに収録された新録バージョンだったので少々がっくり。リビング・デイライツのティモシー・ダルトンの声は、大塚芳忠氏が担当されていたが、4代目ボンドのティモシー・ダルトンの場合は、フィックスの声優は定着していなかったので、新しい人がやってもそれほど違和感を感じない。6代目ボンドのダニエル・クレイグは、DVDでは、今のところ小杉十郎太氏が担当しているが、まだ定着した印象はない。やはり、はずせないのは、初代のショーン・コネリー=若山弦蔵氏と歴代ボンド役の中でもっとも出演作が多かった3代目ボンドのロジャー・ムーア=広川太一郎。このお二方は、最近制作されたDVDの新録版でもボンドを担当されているようで、とくに亡くなられる前の広川太一郎さんの新録ボンドの声は、大変貴重です。
しかし、やはりテレビ版のほうも見てみたい。とくに、たった一本しか出演していない2代目ボンドのジョージ・レイゼンビーが主演する『女王陛下の007』のテレビ版の吹替えは、3代目ボンドの広川太一郎氏が担当されていた。一度だけ地上波の深夜映画枠で見たことがあるが、ムーアほどではないにしろ、ごつくて甘いイメージのレイゼンビー=ボンドの雰囲気に合っていたと思う。IMAGICA BSで見た新録バージョンでは、クレイグと同じく小杉十郎太氏が担当されていたが、印象的には、それほど悪くなかった。スペクターの首領ブロフェルドを演じているテリー・サバラスの声は、麦人氏で雰囲気は良かったが、やはり、『刑事コジャック』でも御馴染みだったテリー・サバラスと言えば、森山周一郎氏のイメージが強い。
現在開催中のロンドン・オリンピックでは、現ボンドのクレイグがエリザベス女王とヘリコプターに乗り込んで、スタジアムの上空からスカイダイビングし闇に消える映像が流された後、エリザベス女王がスタジアムの席に登場すると言う演出がなされていた。つまり『女王陛下と007』って言いたかったのであろうか…。
今夜からファミリー劇場で『刑事貴族』の牧編がスタート。去年は、日テレプラスで放送されていたがファミ劇では、初放送のようです。牧と言えば、今年の1月に放送された『警視・深町征爾 狼は天使の匂い』と言うドラマで、舘さんが警視庁捜査一課の一匹狼・深町警視を演じられていた。事件の内容や銃を持った時の身のこなしや、BGM、ハードボイルドな演出も含めて、まるで20年後の牧を見ているような気分になりました。タイトルの「狼は天使の匂い」も、牧編のサブタイトルを彷彿とさせられます。あぶない刑事でナカさんを演じたベンガル氏が高見沢刑事部長役で出演されていたのも印象に残った。牧が生きていたら、ああいう感じになっていたんだろうな…。ローカルのテレビ神奈川では、風間編が放送中、日テレプラスでは、『刑事貴族2(本城編)』も放送されているし、今日から舘、郷、水谷それぞれの主演のシリーズが同時に放送されることになります。タイトルは、同じでも内容や演出には、それぞれに特色があって今見ても面白い刑事貴族。先月に武田刑事役の地井武男さんがお亡くなりになられてしまいましたが、改めてこのドラマでの地井さんの役割の大きさを噛み締めながら、もう一度牧編を味わいたい。
日テレプラスの刑事貴族2は、後期に入り、レギュラーメンバーが一部チェンジ。後に『相棒』で水谷氏とコンビを組むことになる寺脇康文氏が演じる藤村亮刑事と鳥越マリ氏演じる芝夏美刑事が新たに加入。亮は、繁尾刑事の後任でしたが、新人と言うよりは、中堅的で、実やタクよりも貫禄がありましたね。ショルダーホルスターやサングラスをつけていたので、あぶ刑事風味なワイルドなデカと言うのが最初の印象でした。実際、初登場回の「悪い奴ら」では、単独で突っ走って事件を解決しようとしていたし、愛用銃は、コルト・ナショナルマッチで気合が入っていたし、なんとなく牧の後継の誕生か?と当時は、期待したものです。青木順子刑事の後任の夏美も「間違えられた犬」では、「てめえー!」と小沢仁志氏演じる犯人に強烈なパンチを食らわして、「いかつい犯人にパンチしてやったぜ。ワイルドだろォ」と言わんばかりの男勝りの活躍をし、藤村に負けず劣らずのワイルドさを見せていた。
今のところ一番印象に残ったエピソードは「正夢」。亮に射殺される夢を見たタクがその悪夢に惑わされながら事件を追ういつもとは違ったタッチのストーリー。これまでにも犯人に撃たれて何度も死にそうな目にあってきたタクだけに、ましてや仲間に撃たれるとなったら二重の苦しみを負うことになるので、悪夢といえども生きた心地がしなかったではないだろうか。この回には、野外での射撃訓練があり、亮の出番の時に、牧のテーマソングとも言うべき、「Sneaking Up」のBGMが鳴っていた。一匹狼のハードな亮をもっと見てみたかったな…。そう言えば、動物病院の医者役を、西部警察のおやっさんでも有名な小林昭二が演じられていた。犯人役とか被害者役で事件に直接絡むのではなく、本筋から離れた役でさりげなく存在感を見せておられたのが新鮮。ラストの宮本課長のあのリアクションが衝撃的だった。牧編ではかなりシブかった課長が何かが融けてしまったかのように壊れてゆく(笑)。タケさんもかなりコメディアンになってしまった(笑)。
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