10年の時を経て遂げたエボリューション!!
さぁ私のぼやきを聞いておくれ!
東映チャンネルで『爆走!ドーベルマン刑事』が来月から放送されるそうです。週刊少年ジャンプで連載されていた漫画「ドーベルマン刑事」を元に、警察のオートバイ部隊・黒バイ隊と3匹の警察犬の活躍を描いたアクションドラマ。1980年にテレビ朝日月曜夜8時に放送されていた作品です。個人的には、バイク版「西部警察」と評しておりますが、毎回過激なバイクチェイスが展開しており、今では撮影不可能な豪快かつ痛快なアクションが楽しめます。私自身は、2002年のサンテレビの再放送で見たのが最初で、その時に、うちのHPにエピソードリストを作ってしまう程(ご興味のある方は、『ガースのお部屋』「爆走!ドーベルマン刑事」のページをご参照の程)、どハマりしてしまいました。
出演者は、黒バイ隊の加納隊長役を黒沢年男、矢部刑事を名高達郎、酒井刑事を星正人、平田刑事を矢吹二朗、森警部を荒井注、そして、晴海分署の西谷署長役を夏木陽介、警視庁の五十嵐刑事役を志穂美悦子と、当時アクション刑事ドラマや特撮作品などで活躍していた俳優陣が勢ぞろいしています。黒沢年男と名高達郎のコンビで思い出すのは、やはり、「ザ・ハングマン」シリーズですが、この二人、実はハングマンよりも先にこの作品で初共演していたんですね。「刑事くん」や「大都会PARTⅢ」、現在東映チャンネルで放送中の「鉄道公安官」にも出演し、数々の刑事ドラマで活躍した星正人や、元ドリフのメンバーで、天知茂版の明智小五郎シリーズの波越警部役でも知られる荒井注、「東京バイパス指令」や「Gメン'75」で小田切警視役を演じた夏木陽介、当時、JACのメンバーとして数々のアクション映画やドラマ作品で活躍したアクションスターの矢吹二朗、志穂美悦子などなど、当時の日本のアクション作品には欠かせない豪華な面々がレギュラー出演しているので、アクションは期待以上です。
スカパーでは、ホームドラマチャンネルでの放送(2006年頃)以来、約10年ぶりの放送となります。次いつ放送されるかわからないので、当時のアクションドラマ好きの方は、この機会を逃さぬように(苦笑)。
そして、この「爆走!ドーベルマン刑事」と同じく、テレビ朝日月曜夜8時のアクション刑事ドラマ枠で放送されていた「走れ!熱血刑事」が現在、日本映画専門チャンネルで放送中です。主演は、時代劇「暴れん坊将軍」で25年に渡り徳川吉宗を演じ続けた松平健。松平さんと言えば、太陽にほえろ!や華麗なる刑事にゲスト出演していたのは知っていましたが、アクション刑事ドラマの主演作があるのを知ったのはつい最近のことで、この作品を見るのは、今回が初めてです。やはり、これまで暴れん坊将軍のイメージが強かっただけに、現代劇の刑事役の演技は、中々新鮮ですね。自らジープを運転して豪快に川を渡ったり、竹の子族がいるホコ天でダンスを踊ったり、ガタイが大きいので拳銃を握る姿もサマになっていて中々カッコ良いです。
このドラマを象徴する場面と言えば、大介が運転するジープが豪快に川を渡るオープニングのシーン。初回でも大沢淳子と少女を乗せて豪快に川の上を走るシーンがあったが、跳ね上がった水しぶきをかぶって全員びしょ濡れになっていたのが印象的でしたね(笑)。
高速の料金所付近で愛住警察署の刑事たちが横一列になって銃を一斉に発砲するオープニングのシーン。当時は、こんな撮影もできたんですね。
山本大介刑事役の松平健の他に、監察の大沢淳子役を水沢アキ、速水達郎刑事役を荒木しげる、戸塚信吾捜査主任役を竜崎勝、岩下頑刑事課長役を宍戸錠、中村鉄男刑事を坂上二郎と、やはり刑事ドラマで見かけた俳優さんが数多くレギュラー出演しています。「仮面ライダーストロンガー」の主人公役でも有名な荒木しげるさんと言えば、やはり「特捜最前線」の津上刑事役を思い出しますが、時期的に特捜最前線を降板した後(津上刑事は殉職)に、このドラマで再び刑事役を演じられたことになりますね。当時はきっと、津上が蘇ったぞ!みたいなことを言われていたかもしれませんが(苦笑)、速水刑事は、まさに「生き返った津上」のような雰囲気の刑事に見えました。
元フジテレビアナウンサーの高島彩の父親としても知られる竜崎勝さんは、「西部警察」など多数の刑事ドラマで悪役や被害者役を演じていたのは知っていますが、刑事役でレギュラー出演している作品を見るのは、これが初めてなので松平さんと同様に物凄く新鮮に見えました。「夜明けの刑事」など当時TBSの刑事ドラマで人気を博した坂上二郎さんも「ジローさん刑事再び」と言う感じで、情熱的な刑事役を演じられています。
低年齢化した凶悪犯罪に立ち向かう青春刑事ドラマと言うことで、毎回、小学生から大学生までの未成年達が登場して、山本大介刑事が未成年達と触れ合いながら、事件を解決に導く姿が描かれています。ゲスト出演者もわりと有名な方が出ていて面白いです。「きみはUFOを見たか?」には、「星雲仮面マシンマン」の主人公を演じていた佐久田脩がUFOを研究する大学生役で登場。「秀才ブルース」には、田中美佐子(当時、田中美佐)が女子高生役で出演。「日曜はロックンロール」の回には、チョイ役でルー大柴(当時、本名の大柴亨)が出演していました。「甦れ!白球」には、野球少年の役で堤大二郎が出ていた。堤さんと言えば、当時、「ぼくら野球探偵団」と言うヒーロー番組でも頭脳明晰な野球少年を演じられていましたが、その作品で共演した宍戸錠さんと何か絡みがあるのかなと思って見ていましたが、結局何もなかったのがちょっと残念でしたね(苦笑)。
現在第1・2話と6話から14話まで拝見しましたが、銃撃戦展開は然り、「射殺志願」と言う回では、若年ガンを患った高校生がバスジャック事件を起こす展開があり、西部警察を思わせる追走劇が見られました。初回には、「爆走!ドーベルマン刑事」を彷彿とさせるバイクスタントもあったり、ドーベルマン刑事ほど過激ではないが、お約束のアクションシーンが数多く見られます。私もまだ半分ぐらいしか見れていないので、全部見終わってからまたブログで総評したいと思います。
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東映チャンネルで放送中の「特別機動捜査隊」。現在1972年に放送されたエピソード(570話台)が放送中。日本テレビで「太陽にほえろ!」がスタートし、マカロニ刑事がガムシャラに走り続けていた時期に、特別機動捜査隊は、放送開始11周年記念を迎え、ハワイロケを行っていたみたいですね。ハワイロケと言えば、「アイフル大作戦」や「特捜最前線」でもありましたが、当時の刑事ドラマは、やはりスケールが違います。特別機動捜査隊は、国内の地方ロケも多いですね。静岡、新潟、栃木、広島、山口などなど、西部警察の全国縦断ロケ並みに、日本各地を回っていたんですね。
450話台から見初めて約120本ぐらい鑑賞。これまで順調に放送されてきたが、570話台に欠番エピソードが2本(571話と576話)あった。72年に入ると、さらに顔馴染みの俳優さんを数多く見かけるようになってきましたね。後に「プロハンター」「ベイシティ刑事」などのアクションドラマに主演した藤竜也氏は、3度ほど出ていたし、他にも小林幸子、下條アトム、藤山律子、北村総一郎、中庸介、頭師孝雄、森山周一郎、梅津栄、佐々木功などなど、そうそうたる顔ぶれがゲスト出演していた。500話台から登場した里見浩太朗氏演じる高倉主任ですが、当時里見さんが多忙だったためか、高倉が登場するエピソードが少ない。この時期は、やはり、三船主任メインの刑事ドラマという感じがします。560話の「放浪への脱出」からOPとEDの曲が変更されましたが、565話からEDが以前使用されていた曲に戻ってしまった。どのような理由があったのかちょっと気になりました。
と言うことで、最近見た中で、とくに印象に残ったエピソードをいくつかご紹介します。
放浪への脱出
ベルトコンベアのサラリーマン生活。その全てを捨てての放浪への旅立ち。その資金に頭を悩ます若い男女。誰も知らないところでの情死に憧れるまた別の若い男女。流れる雲のままに悲しみと喜びを筆に託す僧・流雲。だがその中に60万円の現金強奪凶悪殺人犯がいる。この手がかりなしの難事件に唯一の目撃者がいた。新宿に根城を持つヒッピー、夢麻呂と名乗る男。だがこの男、とんでもない食わせ者。この男に青木班は散々な目に遭うのである。はたして真犯人は?(560話予告ナレーションより)
静岡県の伊東市ロケ。現金強奪犯を追って三船班が事件を目撃した夢麻呂と言うヒッピーの男を連れて伊東を訪れ、犯人探しをする話。伊東ロケはこれまでにも何度かあったが、今回は、伊豆シャボテン公園内でのロケ風景も見られた。一番印象に残ったのは、夢麻呂と畑野刑事が「高原竜」の像の上に座って喋っているシーン。当時はあのような撮影ができたんですね。高原竜は、「ウルトラマン」の高原竜ヒドラのモデルになったことでも有名ですが、仮面ライダーにも登場したり、当時、特撮のロケ地としても持て囃されたみたいです。
ヒッピーの男に翻弄されつつも、旅気分で捜査を続ける三船班が見ていて心地良かったですね。放浪する若い男・道夫役は、伊武正己(現・伊武雅刀)氏。伊武さんと言えば、「またまたあぶない刑事」の長峰や、「あいつがトラブル」の刑事課長役などを覚えていますが、特別機動捜査隊には、このエピソードを含めて2度ゲスト出演していたようです。前述の通り、このエピソードからOPとEDの曲が変更されました。ナレーションの「青木班」と言うフレーズが気になりましたね(苦笑)。
誘拐
ある郊外の繁華街の路上で、ひったくりに遭遇した女の難を救った三船主任は、その女を探し求めた。しかし、その女の姿は、白昼の街角から煙のように消えた。取り返したペーパーバックの中に秘められた一千万円の札束。謎の女。謎の金。三船の推理は、果てしなく広がる。深追いし過ぎた三船に迫る危機。営利誘拐か、脅迫か。罠にはまったか三船刑事の命危うし。栃木県川治温泉の景観をバックに追跡と対決、リンチに次ぐリンチ、サスペンス、スリル。誘拐された少年と三船刑事の運命は?(565話予告ナレーションより)
非番の日にショッピングを楽しんでいた三船刑事がある女を助けたことから誘拐事件が起きていることに気づき、単独で犯人達に近づいて誘拐された幼女を救い出そうとする話。やはり、太陽にほえろ!の影響もあるのか、このエピソード辺りから作風がやや変わり始めた印象を受けます。いつもは、びっしりスーツでキメている三船刑事が今回は、私服姿で登場しているところも目新しい。ちなみに、予告のナレーションでは、「誘拐された少年」と言っていましたが、幼女の間違いです(笑)。
栃木の山の中で繰り広げられるスリリングな逃亡劇。誘拐グループに一人で立ち向かう三船刑事の姿が勇ましかったですね。幼女を抱きかかえながら山を上り下りしたり、追ってくる誘拐犯達から手際良く逃げまくり、イヤホンをつけられてラジオでボリューム最大の音楽を聞かされて耳が聞こえなくなりながらも、最後まで諦めずに大島達を追いつめる三船刑事が熱過ぎました。劇中では、当時ののどかな川治温泉街の風景や、1980年に起きた火災で焼失した川治プリンスホテルが映っていました。
誘拐グループのリーダー・大島役を森山周一郎氏が演じていましたが、森山氏は、かつて藤島班の一人・大村刑事役で特別機動捜査隊にレギュラー出演していたそうです。残念ながら刑事役の森山氏は、まだ一度も見たことがないのですが、刑事役だった人が番組を降板した後に、犯人役でゲスト出演するのは、当時はさほど珍しくなかったようですね。特捜最前線では、犯人役などで何度もゲスト出演してから、刑事役になった俳優もいましたね。
1979年のテレビ番組と言えば、テレビの歴史に名を残すビックな番組が数多く登場した年でしたね。例えば、特撮番組では、ジャッカー電撃隊から一旦途絶えた戦隊シリーズが再び土曜の夕方枠で復活し「バトルフィーバーJ」がスタートしたり、仮面ライダーもストロンガー終了以来3年9ヵ月ぶりに「仮面ライダー (スカイライダー)」が始まった。現在も続く人気ロボットアニメシリーズの記念すべき第1作「機動戦士ガンダム」、テレビ朝日版「ドラえもん」がスタートしたのもこの年。金曜の夜8時は、「金8戦争」と言われ、日テレの「太陽にほえろ!」を打倒しようと各局凌ぎを削りあっていましたが、そんな中、TBSが「3年B組金八先生」をスタートさせ、太陽にほえろ!の視聴率を揺るがし始めたのもこの年の出来事でしたね。
一方で、アクション刑事ドラマ花盛りの時代。79年の秋には、あの伝説のアクション刑事ドラマ「西部警察」、そして「噂の刑事トミーとマツ」が始まっている。今思うと改めて本当に凄い時代だったと感嘆するばかりでございますが、そんな中この年、もう一つスタートした刑事ドラマがありました。それは、石立鉄男が東京鉄道公安室内の捜査部署「ゼロ課」の捜査主任兼主人公・榊大介を演じた「鉄道公安官」。今月から東映チャンネルで放送されています。鉄道公安官は、刑事ではないですが、ドラマの作りは、至って刑事ドラマそのものであり、レギュラーの出演者も刑事ドラマでは、お馴染みの面々が揃っていました。
ゼロ課のベテラン公安官・本間国雄役を演じるのは、「あぶない刑事」の近藤課長役でも有名な中条静夫。若手の公安官・星野一役は、このドラマに出演後、桐生一馬刑事役で「西部警察」に出演していた加納竜。同じく若手の公安官・古賀隆太役は、「大戦隊ゴーグルファイブ」でゴーグルレッド=赤間健一を演じた赤木良次。ゼロ課の紅一点・八木和子役は、「江戸川乱歩の美女シリーズ(天知茂版)」の明智の助手・文代役などで有名だった五十嵐めぐみ。そして、室長の瀬川浩三役は、「西村京太郎トラベルミステリーシリーズ」の十津川警部役などでも知られる三橋達也が演じている。準レギュラーとして、ルポライターの島村泉役で夏目雅子が出演しているそうですが、4話まで確認したところ、彼女はまだ登場しておりません。
捜査ゼロ課は、国鉄本社に設置され、通称「はやぶさ部隊」と呼ばれている。広域捜査、特務捜査を任務とし、鉄道以外の場所では、地元の刑事たちと連携する。全国各地でロケが敢行されたようで、第1話は、徳山、小郡、博多などでロケされた場面も見られました。そして当時、活躍していた懐かしい列車が出てくるところも見所の一つになっています。まだJRではなく国鉄時代ですから、実際に乗ったことがない車両ばかりですが、玩具などで遊んだことがある車両が結構出ていましたね(笑)。第1話は、ブルートレイン(24系車両)がドラマの舞台になっていましたが、鉄道関係者が24系車両の前部についている手すりに捕まって、旗で誘導して車両を連結させる場面があったり、鉄道好きな方には、中々貴重な映像がたくさん出てくる番組のようですね。
鉄道ものの刑事ドラマと言えば、やはり、リアルタイムで見ていた「さすらい刑事旅情編」を思い出しますが、そりよりも10年も前にこのようなドラマが放送されていたとは・・・。さすらい刑事は、国鉄がJRになって間もない頃に放送されていましたが、アクションは、ほとんどなく、聞き込みや物的証拠を基づいて犯人を追いつめていく人情路線の刑事ドラマだった。鉄道公安官もそれとほぼ同様のスタイルのように見えますが、鉄道以外の場所で犯人と格闘したり、また銃撃戦が展開することもあり、さすらい刑事よりは、ややアクションが多い感じがします。石立鉄男氏が演じる榊大介がかなりの熱血漢で、犯罪者やあるいは被害者の関係者と殴り合ったり、常に殴り合いをしている印象が強いのですが(苦笑)、夜明けの刑事の相馬課長や、トミマツの相模警視正とはまた違った実直なキャラクターを演じています。現場に出向いて動き回っている中条さんも中々印象に残ります。古賀役の赤木良次さんは、今までゴーグルファイブでしか見たことがなかったので、この公安官役は、とても新鮮に見えます。
ゲストも刑事ドラマで顔馴染みの俳優さんが数多く登場しています。初回の「寝台特急の少年」には、当時、悪役の常連だった睦五郎氏が犯人役で出演。2話の「裏切りの北帰行」には、「はみだし刑事情熱系」の杉浦警部役でも有名な平泉成氏が出演。平泉さんと言えば、最近BSで放送された舘ひろし・神田正輝主演の「クロスロード」にも出ていましたね。3話「長崎・女ひとり旅」には、西部警察でカド屋のマスター・朝比奈を演じていた佐原健二氏。4話「さらば、友よ…」には、やはり当時の刑事ドラマでよく見かけた峰岸徹氏が元ボクサー役で出演していました。5話以降も顔馴染みの俳優さんが数多く出演しているようですし、楽しみですね。
往年のアクション刑事ドラマに必ずあった地方ロケ。西部警察のように全国縦断ロケと称して、北は北海道から、南は沖縄まで全国各地を周った刑事ドラマもありましたが、その中でも一際印象に残るのは、雪山のロケ。極寒の地で繰り広げられる追跡劇と壮絶なアクションは、何度見ても見応えがあります。雪山ロケで思い出すのは、やはり、西部警察PARTⅢの福島ロケ。刑事貴族の長野ロケ(白馬)もありましたね。他にも雪山を舞台にした刑事ドラマのエピソードをいくつかご紹介します。
太陽にほえろ!
「ドック刑事 雪山に舞う」
「ドック刑事 雪山に斗う」
太陽にほえろ!シリーズ450回を記念して製作された長野ロケ編。「ドック刑事 雪山に舞う」と「ドック刑事 雪山に斗う」のタイトルで前後編として放送された。志賀高原の熊の湯のスキー場で、ドック刑事(神田正輝)が華麗なスキーアクションを見せる。スキーアクションと言えば、007シリーズの映画でも一時期よくありましたが、日本では、映画よりも刑事ドラマでよく見かけました。
神田正輝氏のプロ級のスキーテクニックが堪能できる唯一のエピソードで、白銀の中で展開するドックと殺し屋のスピーディな滑降チェイスシーンは、今見ても迫力満点。カメラの前で軽やかにジャンピングをきめるシーンも見応えがありました。カメラマンも滑りながら撮影していたり、カメラワークにも凄みがありましたね。ロープウェイでの銃撃戦や、停止したゴンドラから脱出するため、ロープを使って地上に降りるロッキーなど、他にも雪山ならではのアクションシーンが盛り沢山。ちなみに、この回のゲストは、殺し屋役に西沢利明氏、JACのミッチー・ラブ氏と特撮でも顔馴染みの俳優達が出演していました。
特捜最前線
「追跡Ⅰ・白銀に消えた五億円!」
「追跡Ⅱ・愛と死の大雪原!」
特捜最前線100回を記念して作られた北海道ロケ編。これも前後編で放送。神代課長のスキーアクションが見られるハイスケールなアクション編。この撮影中に、神代課長役の二谷英明氏が首の骨を折る重傷を負い、しばらくの間番組の出演ができなくなるアクシデントに見舞われたいわくつきのエピソードです。「特別機動捜査隊」で三船主任を演じた青木義朗氏が五億円強奪事件の主犯の元プロスキーヤー・国友武治役、当時、悪役の常連だった小林稔侍氏が元過激派の商社員・有崎伸介役でゲスト出演。また、前述の「太陽にほえろ!」の雪山ロケエピソードにも出演していたミッチー・ラブ氏がアメリカ娘・ジェーン役でゲスト出演しています。
神代課長と国友が何度もアグレッシブに雪山を滑り降りるシーンがあり、二人がスキー対決の後に取っ組み合いの殴り合いをするアクションシーンも圧巻でした。それにしても二谷氏と青木氏のツーショットがシブ過ぎますね。飲み屋のカウンターで二人が初顔合わせして、セリフの掛け合いをするシーンがとくにカッコ良かった。青木氏が再び三船主任役を演じて、「特捜最前線&特別機動捜査隊 合同捜査」みたいなスペシャルドラマも見てみたかったですね(笑)。神代と国友がスキーで山小屋に向かい、ジェーンと弥生を救い出すクライマックスのシーンは、まさに神代と三船主任が協力して事件を解決しているように見えました。そして最後の山小屋の爆破シーンは、西部警察を彷彿とさせられた。特捜の地方ロケ編もかなり派手に展開していたんですね。
東映チャンネルで放送中の「特別機動捜査隊」。現在、1972年に放送されたエピソードを放送中ですが、1972年と言えば、日本テレビで「太陽にほえろ!」がスタートした年。「太陽・・・」が始まった時点でこの特別機動捜査隊は、すでに500話台まで進んでいたことになるんですね。ついこの間まで日本で一番長く続いた刑事ドラマは、太陽にほえろ!だと思っていましたが、1961年の秋から始まり、1977年の春に終了するまで足掛け16年間続いた特別機動捜査隊は、やはりとてつもない記録を残した刑事ドラマであったことを改めて認識致しました。
ドラマスタート時の主役は、七色仮面などで有名だった波島進氏が演じる立石主任。自分が見始めた450話以降のエピソードでも立石班の活躍を確認することできたが、もうこの頃になると、ウルトラセブンの隊長役などで知られる中山昭二氏が演じた藤島班と合同捜査をする話が多くなり、立石班のみの活躍はどんどん少なくなっていきましたね。500話台以降は、青木義朗氏が演じる三船主任を中心に、三船班の活躍が描かれていますが、そこに里見浩太朗氏が演じる高倉主任の新たなチーム・高倉班が加わる。最近、海外ドラマにもCSI(マイアミとNY)シリーズ内の合同捜査エピソードや、Hawaii Five-OとNCISのクロスエピソードなどもありましたが、40年以上も前にそのような合同捜査を描く刑事ドラマが日本にあったとは。特別機動捜査隊は、まさにその先駆的なドラマだったわけですね。
主役チームが活躍しているところに、また新たなチームが加わって合同で捜査をする展開は、面白いですね。話の幅が広がるし、多彩なキャストも登場するのでより見応えがあります。80年代なら、「西部警察×太陽にほえろ!」または、「あぶない刑事×ベイシティ刑事」、「トミーとマツ×夜明けの刑事」などのクロスエピソードを見てみたかったですね。ホント実現してもらいたかった(苦笑)。相棒なんかもこういう手法を取り入れたらまた面白くなりそうな感じもしますが、相棒に対抗できる刑事ドラマがないのが残念なところ・・・。
さて、最近見たエピソードの中で特に印象に残ったエピソードは・・・。
ある男と女
マンションで女の絞殺死体が発見される。被害者は、美容院の経営者の早坂瑛子で、入浴中に果物ナイフで心臓を刺されていた。高倉班は、事情をよく知るものの犯行と見て捜査を開始。瑛子の美容院で働く女性の証言で、瑛子が糸吹証券の社長の糸吹と株を巡るトラブルを起こしていたことが判明する。高倉達がマンションの住人に聞き込みを続ける中、水木刑事と畑野刑事は、故障中のエレベータから男が出てきて立ち去るのを目撃し、男の後を追う。
高倉主任のメイン回。このエピソードは、1971年の終わり頃に放送されていますが、ちょうどその年に起きた「ドル・ショック」を背景にした殺人事件が描かれていました。ニクソン大統領の時代か。ウォーターゲート事件よりも前とか・・・(苦笑)。このエピソードの辺りから、ようやく知ってる俳優さんをちょくちょく見かけるようになりましたが、この回には、藤竜也氏が糸吹役でゲスト出演していた。藤さんと言えば、今東映チャンネルで放送中の「新宿警察」の刑事役でも見かけますが、70年代の初期から刑事ドラマで活躍されていたんですね。高倉役の里見浩太朗氏と藤氏の共演は、刑事ドラマ以外でも今まで見たことがないのでとても新鮮に見えました。
複雑な人間関係を浮き彫りにし、犯人が仕掛けた巧妙なトリックを着実に暴いていく高倉主任が良いですね。糸吹が故障中のエレベータに閉じ込めらてしまった後、フランス映画の「死刑台のエレベータ」的な展開になるのかと思ったが、糸吹がわりとあっさりエレベータから抜け出してしまうのを見て、拍子抜けした(苦笑)。
爆弾時代
交番が過激派の男達に襲われた夜、交番近くの津村鉄骨工場が爆発した。爆発は二度起こり、一度目の爆発で工場の工員、二度目の爆発で野口巡査が爆発に巻き込まれた。二人の体から破片が摘出され、野口巡査に突き刺さっていた破片の中から、歯車の部品が見つかる。三船達は、犯行に時限爆弾が使用されたと見て、時限爆弾が仕掛けられていた車を工場に入れた岡崎という工員から事情を聞く。
立石班時代にあったかもしれませんが、450話台以降では初めての爆弾事件を描いたエピソード。冒頭から交番が爆破されたり、工場が大爆発したり、西部警察も顔負けの衝撃的な爆破映像が続く。犯人の意外な犯行動機や、女装する犯人、クライマックスの三舟と犯人の直接対決から、水木刑事が犯人の持っていたダイナマイトを持ってビル街を走り回り、プールに投げ込むまでの緊迫した展開などがとても印象に残った。犯人に啖呵を切る三船主任が相変わらずカッコ良いです。いつもは、複雑な人間関係が絡んで、捜査も複雑になることが多いこのドラマですが、今回は、わりとシンプルな展開でしたね。
TBSチャンネル2で放送中の「夜明けの刑事」は、現在70話台に突入。43話から登場した水谷豊演じる山本宏刑事が日の出署を去り、三代目の若手刑事の中村真吾刑事の初登場回が放送されたところ。時間の関係で残念ながらまだ全てのエピソードは見ることができていないのですが、今まで見た中で特に印象に残ったエピソードは、
13 サンタの乗っ取ったバス
16 ふるさとの学校の先生
40 恐怖の連続ピストル魔を追え!
59 恋人は殺人犯ではないわ!!
67 君は妻娘を殺されたらどうする!!
などなど。
「サンタの乗っ取ったバス」は、ジローさん刑事(鈴木刑事)が酔っ払いの労働者に変装し、ジャックされたバスに潜入して人質を救い出す話。昔の刑事ドラマの定番とも言うべきバスジャック回ですが、ジローさんの酔っ払いの演技が実に愉快で、ざっくばらんな楽しい雰囲気を醸し出しつつ、シリアスに事件を解決していくところが面白かった。
「恐怖の連続ピストル魔を追え!」は、ジローさん刑事がある射殺事件に使用された拳銃を地下鉄の車内ですられてしまい、その犯人探しに奔走する話。今では不可能であろう地下鉄でのロケが大胆に行われており、ラストも駅のプラットホームで事件を解決させるなど、終始路線を舞台にストーリーが展開していたのが印象的だった。この当時の刑事ドラマは、本物の電車内や駅を使って撮影している話が結構ありましたよね。「大都会PARTⅡ」の「トラック大爆走」の冒頭のシーンや、「特捜最前線」の「ナーンチャッテおじさんがいた!」も強く印象に残っています。
他にも色々ありますが、ここからは、簡単なストーリーつきで感想を述べます。
夢の新幹線殺人事件
南組組長の次男、圭一郎の妻・由子がマンションの浴室で殺される。変質者か痴情のもつれによる殺人と見て、日の出署は捜査を始める。本庁からやってきた船越警部(小池朝雄)は、高価な宝石が洗面台に置かれていたことや、玄関の鍵が開いていたことに疑問を抱く。トランペッターの野崎圭介(原田大二郎)という男を重要参考人として取り調べるが、野崎は、犯行時刻にアリバイがあると主張。鈴木と池原は、野崎の尾行を開始する。
豪華なゲスト陣に加えて、地方ロケ(山口県の秋吉台でロケ)もあるビッグなストーリー。注目は、ゲストの小池朝雄氏が「刑事コロンボ」を意識した船越警部役で登場しているところ。コロンボの声を担当していたことでも有名な小池氏が、よれよれのレインコートを着て頭を掻いたり、「うちのカミさんが・・・」のセリフなど、セルフパロディとも言えるコロンボそっくりのキャラを演じていたのが面白かったですね。その船越警部の言葉をヒントに事件が展開していくところや、物語の後半に登場する夏子役の山口百恵さんが秋吉台の山焼きの中を駆けずり回るなど、見所がたっぷりな内容でかなり楽しめました。
愛の終りに殺された女
新人の山本宏刑事は、殺人を目撃したという女・あゆみ(坂口良子)の言葉を信じて殺人現場の公園を調べ、砂場に埋められた全裸の女の死体を発見する。山本は、明日から働くことになっている勤務先の日の出署に向かい、死体のことを報告した後そのまま帰ろうとするが、相馬に引き止められ、一緒に捜査に立ち会うことになった。
水谷豊氏が演じる山本宏刑事の初登場回。のっけからジローさん刑事を食ってしまうほどの活躍ぶりを見せる山本刑事。山本が坂口良子演じるあゆみに惚れて、やや青春ドラマっぽい展開を見せたり、「好きな女のカタキを取るんだ!」と相馬に説得された後、若手刑事ならではの熱い暴走っぷりを見せるところなど、印象に残るシーンが数多くあった。アクションシーンでは、後の「刑事貴族2・3」の本城を思わせるような動きも見られたり、色々と興味深いエピソードでした。
石橋正次氏が演じた池原刑事は、熱血漢で時に反発しつつも、内心ではジローさん刑事を尊敬している面が見られたが、山本刑事は、池原よりも気性が荒く、真っ向からジローさん刑事のやり方に批判的で、ちょっと小生意気な感じにも見えましたね。オープニングのタイトルバックでは、朝陽をバッグに鈴木刑事と山本刑事が仲良く一緒に走っていますが、本編では、二人が活躍する場面よりも、相馬課長(石立鉄男)と山本のツーショットの場面のほうが多いような気がしました。
このエピソードでは、自分のミスで愛する女を失い、刑事を辞めようとしていた山本を相馬が激しく突き飛ばしたり、殴りつけるシーンが印象的でしたね。山本刑事退場回の「君は妻娘を殺されたらどうする!!」も、相馬が山本の身代わりになって犯人に撃たれてしまい、山本が孤独にその犯人を追う展開になっていて、ジローさん刑事とのコンビネーションはあまり見ることができなかったのが残念でしたね。
いずれまた全部のエピソードを見てから感想を述べようと思います。かなりのエピソードを見逃しているので、早くリピート放送をして欲しいですね。
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