リメイクに限らずここ最近日本にやってくるアメリカのドラマは、フラッシュ・フォワードやTHE EVENTなど打ち切りになったものが多い。そう言えば、日本のドラマが打ち切りになったという話は、最近あまり聞かないな…。そもそもアメリカみたいに人気が出ればブッ続けで何年も続くことはないし、大概は、1クールで終了するので、視聴率や評判がよっぽど悪くなければ、滅多に打ち切りにされることはない。日本も太陽にほえろ!や必殺シリーズなどが放送されていた時代には、アメリカと同じく、人気がある限り何年も続くドラマがたくさんあったはずだが、そんな時代も遥か遠くなりにけり…。
打ち切りにされ、短命に終わるドラマもあれば、長く続いた番組も数多くありますね。CSIシリーズは、現在ラスベガス、マイアミ、ニューヨーク、それぞれがシリーズ継続中。ラスベガスは、12シーズン目に突入し、マイアミも10シーズン、ニューヨークも8シーズン目に入っている。日本でもNHKで放送されていた『ER緊急救命室』は、全15シーズンで終了したが、医療もののドラマでこれほど続いた作品は、他に聞いたことがありません。しかし、これらよりももっと長く続いた海外ドラマが存在するのです。それは…
「ガイディング・ライト(Guiding Light)」
1937年NBCのラジオドラマから始まり、1952年からCBSでテレビドラマがスタート。アメリカの奥様方をターゲットにした「ソープ・オペラ」…所謂日本で言うところの昼ドラのこと。なぜソープかと言うと、石鹸用品を扱う会社がたくさんスポンサーについているからだそうです。当初は、シカゴ郊外のファイブ・ポインツが舞台の牧師一家を主人公にしたドラマだったそうだが、ここ数年は、スプリングフィールドと言う町に舞台が変わっていたとか。なんせ72年も続いたので、出演者もスタッフはもちろんのこと、物語の内容も何度となく様変わりしていたようです。2009年まで放送され、ラジオ時代も含めると72年間、のべ15762話のエピソードが放送されたと言われている。『トレマーズ』『インビジブル』など、現在も映画・テレビで活躍するケビン・ベーコンもかつて出演していたそうです。それにしても72年間、全てのエピソードをコンプした人は、はたしているのだろうか…!?
リメイクと言えば、日本でもまもなく放送予定のこの作品もそう。『V』のオリジナルシリーズは、先に5本のミニシリーズが制作され、後に『V2〜ビジターの逆襲』のタイトルでテレビシリーズが作られた。リメイク版は、いかなる結果に…!!?
一度見てしまったけど、なぜだかもう一度見返してしまっている『ザ・シールド~ルール無用の警察バッジ~』。この作品、思っていた以上に過激な描写が多くて、よくテレビで放送できたなぁとびっくりする程。主演のマイケル・チクリスを始め、あまり見かけたことがなかった役者達が何やらきな臭い刑事役をやっているし、どこまでついていけるか微妙な感じだったのだが、シーズン5から見始めたらあれよあれよと最終回まで見てしまい、次の連日一挙放送で全話見尽くしてしまった。ロサンゼルスの下町ファーミントンで起こる麻薬犯罪・殺人・強盗・レイプ事件にただ正義感を貫いて果敢に挑むのではなく、事件解決のためには、手段を選ばず、犯罪者と癒着してみたり、時には、殺人までやってしまうのがファーミントン署の「ストライク・チーム」。過激なストライクチームのやり方を問題視したアセベダ署長は、テリー刑事をチームに送り込んで潜入させるのだが、それに気づいたチームのリーダー・ヴィックは、テリーを射殺してしまう。シーズン1の初回からこんな衝撃的な展開で始まるのだから、その時点で普通のドラマでないのは明白。これ以前の刑事ドラマの常識が全く通用しない。それがシールドの世界なのだ。
本国では、全7シーズン88話で終了し、日本でもAXNが最終シーズンまで放送したが、現在、再び放送中です。前の連日放送で「これで見納め」などと煽っていたのに、好評なのか、また放送している・・・いや何度放送されてもいい面白いドラマなのですが。現在、シーズン3が終了し、今週からシーズン4がスタートするが、ストライクチームの運命を大きく揺るがす事件が起きるシーズン2からの展開が秀逸。固い絆とチームワークで様々な事件を解決してたきたストライクチーム。しかし、アルメニア人ギャング達がマネー・ロンダリングをして得た資金「マネー・トレイン」の強奪計画を見事成功させたことをきっかけに、チームの絆が亀裂が…。シーズン3からは、マネー・トレインによるゴタゴタが起き始め、捜査上やむを得ずマネートレインの金を使ったヴィックに続いて、シェーンも車を購入したり、妻のマーラが勝手に使い込んだり…。しかも、マネー・トレインの金に司法省がつけた印があることが発覚し、ストライクチームに少しずつ焦りの色が出始める。日常的に繰り返される暴走があらぬ方向へと転がり、運命の糸が少しずつ狂い始めていく・・・ぶっ飛んだストーリー展開と黒い刑事達の危険な駆け引きに夢中になってしまう。
このドラマのプロデューサーは、かつて『刑事ナッシュ・ブリッジス』なども担当したショーン・ライアン。シーズンごとに有名な俳優さんがゲスト出演しています。シーズン2には、『ロッキー』のアポロ役や『プレデター』でシュワちゃんとマッチョぶりを競い合っていたカール・ウェザースがヴィックの先輩の元刑事役で出演。『ベロニカ・マーズ』『HEROES』に出演したクリスティン・ベル、シーズン3には、『HAWAII FIVE-0』『LOST』『24』などに出演するダニエル・デイ・キム、『危険な情事』『エアフォース・ワン』のグレン・クローズがアセベタの後任の署長役で出演しています。劇中では、一切BGMは流れないこのドラマですが、それだけにオープニングの短いテーマ曲が格別に印象に残ります。
存在するが劇中では、一度も流れなかった。
スパドラで放送中の『スパイ大作戦シーズン3 HD完全版』は、早くも今週で終了ですが、シーズン1から出ていたローラン役のマーティン・ランドーと、シナモン役のバーバラ・ベインの最後のレギュラーシーズンともあって、この二人に注目して見ています。ジムとローラン、二人の存在がとりわけスパイ大作戦の象徴としてイメージが定着していただけに、ローランが早々といなくなってしまうのは、残念だ。次シーズンには、『スタートレック』のスポックこと、レナード・ニモイが登場する。レナード演じるパリスは、ローランと同じく、変装の名人と言う設定だが、ローランに負けず劣らずの存在感を見せてくれるのか、大いに気になるところ。このシーズンになってくると私が知っている御馴染みの監督さんの名前をよく見かけます。『ポリスストーリー』『女刑事ペパー』『冒険野郎マクガイバー』などの作品にも携わっているアレクサンダー・シンガー、『ナイトライダー6』やオリジナルの『ハワイ5-0』など、アクションものにも定評があり、数多くのテレビ映画を監督していたポール・スタンレーなど。
シーズン3でとくに印象に残ったエピソードは、ギャングの八百長を暴くためにバーニーがプロボクサーになり、試合に出場してしまう前後編の「奇跡のカムバック」や、バーニーとウイリーが金庫室に潜り込んで、金塊を溶かして盗む作戦が展開する「密室の金塊」も面白かった。「密室の金塊」は、声優陣も大変豪華。ハンス・クリム大佐にウルトラマンや仮面ライダーのおやっさんでもお馴染みの小林昭二氏や、グルナー少佐は、ナイトライダーのデボンを担当していた中村正氏。そして、カールの声が山田康雄氏と、まさかのローラン=とっつぁんとの共演で、ルパン好きには、たまらないエピソード。そう言えば、ルパンにも金塊を溶かして車の形に変え、黄金カーにして警察の目を掻い潜るなんて話がありましたね・・・。
シナモン危機一髪
『スパイ交換作戦』・・・珍しく作戦実行中のシーンから始まり、東側の敵の部屋に潜り込んだシナモンが金庫の中に入っていた秘密の書類を撮影中に、鳩が原因で鳴った警報機によって侵入したことがばれ逮捕されてしまう。シナモン奪還に燃えるジム以下IMFメンバーがいつになく焦りと緊迫の表情を見せるところが良い。シナモンが閉所恐怖症であることを見破られ、拷問で狭い場所に閉じ込められてしまう場面は、インパクトがあった。また、ジム達が敵側のスパイのクルツを木箱に入れて、油圧装置を使いトラックの疑似走行を演出する場面が中々面白かった。敵側のストロム大佐を演じるのは、ジョン・バーノン。この方は、後にナイト2000やエアーウルフを奪う役も演じられていたが、何だか妙に因縁めいた役どころが面白いですね(笑)。
何かと奪うことが大好きな(笑)ジョン・バーノン。
キャメロン・ザカリーや2代目ジョン・ブラッド・フォード・ホーンを演じた。
ジョン・バーノンについては、この『名バイプレーヤー列伝その2』でも
取り上げていますので、ご興味のある方はどうぞ!
ニトロとリモコン
『ニトログリセリン』・・・カラク王国のゼック将軍の戦争誘発計画を阻止するために、グラサンに白髪姿のローランが軍事工場経営者であるナジッドの倉庫に潜り込み、ニトロの入った瓶を盗み出す。名作『恐怖の報酬』や、日本の刑事ドラマでも数多く描かれているニトロ運搬もののストーリーですが、このエピソードもスリル満点。ニトロの瓶が入った箱をフォークリフトに載せている途中に、フォークリフトのバッテリーが切れてしまって焦るローランの緊迫感に満ちた行動力が良い。クライマックスでは、前のシーズンで青い車を自動走行させたバーニーが、今度は、ニトロ搭載のトラックをリモコンで自動走行させると言う危険な技にチャレンジ(笑)。次のシーズンでもやってくれるのでしょうか。
97年には、アメリカでテレビシリーズ化もされた。こちらは、確かABC(朝日放送)が深夜に放送していたと思うが、途中何度も見逃した回が多く、今回のAXNの再放送でもう一度見直している。主演のペタ・ウィルソンは、この作品以外では見た事がないが、アンヌ・パリローとは真逆の力強いニキータを演じていて、中々のハマりっぷり。セクション・ワンの工作員として数々の任務を男勝りに体当たりで的確にこなす姿は、女版007のようにも見える。
去年からスタートした新シリーズの『NIKITA/ニキータ』は、今やハリウッドのアクション映画やドラマを席巻するマックGが製作総指揮を担当し、『ラッシュアワー2』をはじめ、『ミッション・インポッシブル3』『ダイハード4.0』などの多数のアクション映画に出演しているマギーQが主演を務める。このマギーQという人、父親がアイルランド系のアメリカ人、母親がベトナム人のハーフで、化粧を落としている時は、東洋系なのに、化粧をするとアメリカ人風になってしまう不思議な感じのある女優さん。そのような魅力も買われての起用なんでしょうか、これまでとは、全く異なる新しいタイプのニキータになっていました。政府の秘密組織「ディヴィジョン」から逃亡したニキータが再び姿をあらわし、ディヴィジョンに復讐を果たそうとするフランス版ニキータの3年後の物語が展開。今回は、ニキータの妹分的な存在もいて、ディヴィジョンの訓練生アレックスがニキータをバックアップする。最初、このアレックスが新しいニキータのように見えてしまったが、アレックスがなぜニキータに協力するようになったのか、それも含めてニキータの過去も回が進むごとに明らかになっていく。
ちなみにディヴィジョンの最高責任者パーシーを演じているのは、『特捜刑事マイアミバイス』『刑事ナッシュブリッジス』などにゲスト出演し、『24』のジョージ・メイソン役でも有名なザンダー・バークレイ。こう言う役者さんが一人出ているとなんだかホッとしてしまいますね(苦笑)。
スパドラで4月からスタートした『スパイ大作戦シーズン2 HD完全版』は、早いもので今週で終了。IMFの新たなリーダーにジム・フェルプス(ダン・ブリッグスの声をあてていた若山弦蔵氏が引き続きジムの声を担当)を迎えて、5人のメンバーが様々なスパイ活動を展開させる。震災の影響で今回シーズン2初回に当たる「地下よりの脱出(The Survivors)」が放送休止になってしまった。来週から再放送がスタートするが、そこでもこの話は、放送されないらしい。IMFが地震発生装置を使って人工地震を作り出し、敵に捕まった科学者の夫婦を救い出すと言う作戦が展開する内容なので時が時だけに致し方がないが、ぜひとも、また改めて再放送の機会を作って欲しいものです。
ローラン(意外にもローラン役のマーティン・ランドーは、このシリーズからレギュラー扱いにされ、OPにも登場するようになった)やシナモン、バーニー、ウィリーたちは、シーズン1に引き続き登場。テープレコーダーに録音された指令を聞いた後に、「なお、このテープは、自動的に消滅する。成功を祈る」のメッセージが流れ、レコーダーが白い煙に包まれて消失するこのドラマ御馴染みの演出もこのシリーズで定着したようです(シーズン1では、レコード盤やスピーカーなど様々なものに指令が吹き込まれていた)。ナイトライダーやエアーウルフにも関わっていた監督や俳優を多数見かけるところも、興味深いが、このシリーズの特徴と言えば、やはり、新リーダーのジム・フェルプスの存在感の大きさと全シリーズ以上に手の込んだ奇抜なトリックが展開するところでしょう。そのリアルチックなトリック描写の中から面白かったものをちょっとご紹介しますと、
「ヒスイの印璽(いんじ)」…うちのハードディスクレコーダーに「璽」の字が登録されていなくて、タイトル打つのに一苦労したのは、さておき(笑)、あるアメリカ人の美術品コレクターからヒスイの印璽を取り戻す作戦に使われたトリックとは・・・
猫。
第1シーズンでは、IMFの作戦の邪魔をする猫もいたが、この話に登場した猫は、警備万全なコレクションルームに差し込まれた鉄板の上を歩いてケースを開け、中のヒスイの印璽を取り出してジムたちのところまで持ち運ぶ。CGではなく、実在の猫ちゃんがやっているので、見ているほうもドキドキ。中々スリリングな動きを見せてくれます。
「殺人者の罠」…この話は、IMFの任務ではなく、ジムが濡れ衣を着せられた友人を救うため、メンバーを集めて作戦を展開する。リーダー個人の都合で作戦が実行されるのが異例で、ローランの変装回数が多く、またいつも以上に大胆なトリックを使っているところも印象的。ローランがジョージ・コーレイと言う男に変装し、警察関係者にそのコーレイが死ぬところを見せつけるため、使われたトリックとは…
青いリモコンカー。
ローランが本物のコーレイ(死亡済み)を車に乗せた後、バーニーによってコントロールされる。舗装されてない曲がりくねった道を土煙を巻き上げながら猛スピードで走り抜ける青い車。運転席に視認用のカメラの設置もせず、ずっと山の頂上付近で、ラジコンを操るかのごとく車を操作しているバーニーが凄い。シフトレバーやアクセルが自動的に動いているのを見ると、やっぱりキットを連想しちゃいますね…(苦笑)。最後はジャンプまでやってくれました…。
印象に残った面白いトリックがまだまだ一杯ありますが、またいずれ…。
スパドラで新しい海外ドラマが始まった。『ヒューマン・ターゲット(Human Target)』。元刑事で私立探偵のクリストファー・チャンスは、クライアント(ターゲット)の命を守るボディガード。死を恐れず、自らが「ヒューマン・ターゲット(身代りの標的者)」となる。初回は、高速列車の設計を担当するステファニーの護衛。カリフォルニアの高速列車の中で大活劇が繰り広げられます。トム・クルーズの『ミッション・インポッシブル』のようなビジュアルだったが、いや、本当に負けていません。テレビシリーズでここまでやるか!!!というくらい、パワフルなアクションが展開していました。
クリストファー・チャンス役のマーク・バレーは、フリンジにも出演していたが、それ以外は、あまり見た事がない。すでに40代を超えるベテランの俳優さんのようですが、それにしては、かなり俊敏に動き回って、力強いアクションを見せてくれます。ダクトの中をほふく前進する姿は、まるでマクレーン刑事のよう(苦笑)。日本人の投資家が登場していたが、ダイハードのナカトミビルの社長のように、あの日本人もテロリストに…と思ったが関係なかった。既存のアクション映画を彷彿させるような場面もちらほらあるようです。
最近のテレビシリーズは、ある種の連続性が保たれているので、一話でも見逃すとストーリーがわからなくなってしまう事が多いが、このシリーズは、基本一話完結のようなので中々見やすい。最近のアクションものと言えば、『CHUCK/チャック』も新しいスパイものと言った印象で、アクションシーンも派手だが、こっちは、本格的なスパイアクションで、ハードな雰囲気があり、あちらほどおちゃらけてはいないので、静かにのめり込めそう。そう言えば、チャックとヒューマン・ターゲットは、マックGが製作総指揮を担当しています。確かに作風は似て非なるが、映像演出は、どこかしら似た雰囲気があります。近々AXNで放送される予定のニキータの新シリーズもこの人が関わっていますね。ハリウッドのアクションドラマにマックG旋風が荒れ狂っています(笑)。ラストのほうで、『リーサル・ウェポン』シリーズや『プレデター2』に主演したダニー・グローバーが出ていた。次回も出るのかな…?
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