AXNミステリーで放送中の『0011ナポレオン・ソロ』。早いものでまもなく最終回。十年位前に「スラッシュの要塞」を見てから、テレビシリーズの放送を心待ちしていたのですが、なかなか見る機会がなくて、あきらめかけていましたが、ようやく吹替えつきの日本放送分が見られて感無量です。
ジェリー・ゴールドスミスが作曲したテーマ曲は、各シーズンごとに特色がありますが、第3シーズンのテーマ曲が個人的には、気に入りました。BGMもおしゃれでかっこいいものばかり。ストーリーのほうも全4シーズンそれぞれに特色があって、第1シーズンのモノクロで撮られたハードな世界観とそれ以後のシーズンで描かれたコミカルな世界観とのギャップがなんとも絶妙でそれぞれ楽しめました。コミカル路線は、確かに現実離れした設定が多かったのですが、ルパンの実写版を見ているような愉快さがあって良い感じ。今みたいにCGで大袈裟にいじった映像ではなくて、あくまで人間の力技で表現されているので、それほど浮き立っていなくて、むしろ味わいがあった。その中でもとくに印象に残ったのが、第3シーズンの「アンクルは燃えているか」。スウェーデンの科学者が開発した生体静止装置をスラッシュが悪用するお話。生体静止装置にかけられた人間は、一時的に体の動きを止められてしまうんですが、これが役者魂が垣間見える一作で中々面白い。なんてたって、出演する役者の皆さんが自力で人形のように息もせずに体の動きを止めているのがなんとも(笑)。ドリフ的なコミカルさでした。それにしても、ソロとイリヤは、しょっちゅうスラッシュに捕まって縛られて監禁されていましたよね。その場面がやたら多くて、頭に焼きついてしまった。
ゲストスターは、さすがにこの時代の俳優には、あまり詳しくはないのですが、第1シーズンで子役時代のカート・ラッセル(「アザラシが死を運ぶ」)を発見。第2シーズンに、なぜかドラキュラの姿で登場していたマーティン・ランドー(「コウモリ男」ザーク伯爵)。まさにナポソロvsスパイ大作戦ってな感じで、ローランがドラキュラに扮装して、ソロ達と対決しているように見えた(笑)。第4シーズンには、ジャック・ロード(「凶弾相討つ」)がスラッシュのナンバー2マンドー役で出演していた。HAWAII FIVE-Oの最新シーズンがまもなく放送されますが、オリジナルのジャック・ロード版のほうも見てみたい。
現在放送中の第4シーズンは、またハード路線に戻っていますが、本国では、不評だったらしく、日本でも人気がなかったのか、このシーズンは、1クール分(12話程)と短い。また、日本では、全105話のエピソードのうち89話が放送されたそうですが、今回のスカパーの放送では、79話しか放送されないようです。残りの10話は、なぜ未放送なのか気になりますね。第1シーズンの「ガスのお値段」と言うエピソードには、『スター・トレック』で共演する前のウィリアム・シャトナーとレナード・ニモイが出演しているそうなので、一度は見てみたいものですが。ウィリアム・シャトナーと言えば、スパイ大作戦のシーズン6「時代逆行30年」にゲスト出演していたが、ニモイがレギュラーから外れた後の出演なので、このドラマでの二人の共演は、実現しなかったみたいですね。それから、8本の劇場版もぜひとも放送してもらいたいものだ。
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