元空手チャンピオンであり、それを活かしたキレのあるダイナミックな動きがカッコ良いノリスだが、彼が70年代に主演した作品は、興行的に振るわなかったようで、日本では、中々お目にかかれない。80年代にヒットした戦争アクション映画『地獄のヒーロー』シリーズは、日本では、全5作公開されているが、実は、シリーズは、3で完結していて、残りは、日本が勝手にタイトルを変えて続編もの扱いにした全くの別作品だったとか。フィリピンのジャングルでノリス演じるブラドック大佐が捕虜奪還のため大暴れする。あの頃、ベトナム戦争をテーマにした戦争映画や流行っていたなあ。主人公が元ベトナム従軍兵士で、戦争中に捕虜になった仲間を助けると言った内容の映画やドラマをたくさん見た気がする。スタローンのランボーシリーズや、エアーウルフのホークなんかもその類になるんでしょうが(サブタイトルに「地獄のヒーロー」の文字を入れたエピソードもありましたな。内容も地獄のヒーローそのものと言う感じの…(笑)〉、ジャングルアクションの代名詞的な存在の映画と言ったらやはりこの作品。
ノリスの映画は、わりかしB級アクションと言う評価が多いが、偏にB級と言ってしまうのは、もったいないほどに素晴らしく体を張ったアクションシーンが数多く見られるのもノリス映画の特徴と言えます。加えてハイテク的な要素も取り入れた豪快なアクションが見られたのが『野獣捜査線』。この映画でノリス演じるシカゴ市警の刑事エディは、果敢にも1人で2つの麻薬組織と対決する。空手アクションは、控えめだが、ビリヤード場での白熱したファイトシーンは見応えあり。高架上を走る列車の屋根の上でノースタントの格闘を見せるノリスに燃える。クライマックスには、エディが何やら黒い装甲車みたいなものを遠隔操作して、マシンガンやランチャーで次々と敵を撃ち倒す。まあね、1人で2つの組織を相手にするわけだから、マイケルにキットがあるようにエディにも装甲車がないとね…(苦笑)。こう言うアクション好きですよホント。
アメリカ陸軍特殊部隊(デルタ・フォース)がゲリラ組織にハイジャックされた旅客機の人質の救出作戦を展開させる『デルタ・フォース』。実際あったテロ事件に基づいて製作されたアクション映画。実話を取り入れると内容が重くなりがちな映画はたくさんあるが、この映画は、その逆でひたすら軽快で、ダイナミックなアクションもてんこ盛り。何よりアラン・シルベストリのテーマ曲が軽快で、映画の重い雰囲気を柔らげている。ノリスは、デルタフォース部隊のマッコイ少佐を演じるが、この映画のノリスは、ズバ抜けてカッコ良い。とくに後半から見られるバイクアクションは、必見。敵のアジトに突入する時、バイクをジャンプさせて家の窓をブチ破ったり(しかも窓枠に頭をぶつけそうなくらいスレスレで突っ込んでいる)、バイクに装備している機銃や小型ミサイルをぼんぼん撃ちまくったり、滑走路を走る離陸寸前の飛行機をバイクで追っかけて、後部のドアから垂れ下がったロープに捕まり、何とか飛行機に乗り込むシーンなど、何度も流れるテーマ曲と共に繰り広げられるアクションが最高です。それにしてもあのストリートホークのような超高性能武装バイクのインパクトが凄い。そう言えば、ストリートホークと同じ年(1985年)に製作された映画だったんですねこれ。
夏の風物詩(もう秋ですが)と言えばホラー映画。和製ホラーと言えば、最近は、『リング』シリーズや『富江』などをはじめ90年代から現在まで多種多様にいろんな作品が出ておりますが、洋画は、ゾンビ系やスプラッタ系など映像的な恐怖を描いたものが多く、邦画は、どちらかと言うと心理的恐怖を描いたものが多いような気がします。なので邦画の場合は、洋画ホラーよりもインパクトが小さく、個人的には、あまり印象に残らなかったりします。モノクロ時代のもののほうが意外とインパクトがあって怖かったりするんですよね。昔通っていた塾で見せられた『東海道四谷怪談』とか、『吸血鬼ゴケミドロ』のような怪奇映画もゾクッとさせられた。子供の頃にテレビで見たホラー映画は、とりわけトラウマ的に印象に残ります。
「震える舌」…1980年の作品。出演・渡瀬恒彦・十朱幸代他。どろんこ遊びをしていた幼女が指先に傷を作ってしまい、そこに泥の中の菌が入り込んで破傷風にかかってしまってしまう。入院した幼女とその両親の闘病生活が描かれるのですが、幼女が痙攣の発作と共にけたたましくあげるわめき声、そして、両親が少しずつ精神異常に陥って行く様子がトラウマになるほど怖かった。薄暗い部屋の中で痙攣を起こしながら絶叫を繰り返す幼女の姿がエクソシストのリーガンを彷彿とさせる。おそらく、真面目に破傷風と言う病気を描いた作品なんだと思いますが、白目を剥いて口から血を出している姿は、ホラーそのもの。昔は、地上波のゴールデンタイムによく放送されていたが、最近は、当然ながらとんと見かけなくなった。埋もれさせたくない日本ホラーの名作です。
「DOOR」…1988年の作品。出演・高橋恵子、堤大二郎他。都会の高層マンションに暮らす親子三人の家族。主婦の靖子は、ある日、ドアのチェーンの間から強引にパンフレットを入れようとしたセールスマンの指をはさんで怪我をさせてしまう。その翌日から、ドアに落書きをされるなどのいたずらや、嫌がらせの電話が相次ぐようになる。靖子は、子供を外出させないようにするが、外に飛び出してしまった子供を追ってうっかり鍵をかけずに表に出てしまう。その隙に、あのセールスマンが家に上がり込んで靖子を待ちかまえていた…。セールスマンのねちねちした卑猥ないたずらが徐々にエスカレートして行くところが何気に恐ろしい。このセールスマン、現実にもいそうな本当にただの変態です。しまいにはチェーンソーを持ち出して、欲望任せに靖子達を狂ったように襲い続けます。ノリは、結構ハリウッドテイストで、後半は、スプラッターホラーのような展開になります。そして、かなりえぐいラストです。深夜にテレビ放送されたものを見たのですが、深夜だけに結構ゾクッときました。映画を見終えると靖子のほうが恐ろしく見えてしまうと言うまさかの逆転現象が…(笑)。テーマ曲も結構印象に残りました。
最近映画やドラマでよく聞く『ジャック』という名前。ジャック・バウアー、ジャック・シェパード、ジャック・スパロウ…。現実の世界でもジャック・ニコルソンにジャック・レモンにジャック・ロードに、昔からいろんなところでジャックの名前を聞くが、映画の世界で一昔の前によく聞いた「ジャック」と言えば、トム・クランシーのあのシリーズ…ジャック・ライアン三部作。『レッド・オクトーバーを追え』『パトリオット・ゲーム』『今そこにある危機』。気づけば、この三部作も公開されてから二十年近く経ってしまっているのですが、劇場にも観に行ったし、小説本も買ったし、テレビの吹き替え版もよく見たし、自分の中でもお気に入りの三作品であります。三作品を振り返り、少し紹介しておきますと、
『レッド・オクトーバーを追え』…祖国の体制に不満を持ったソ連北方艦隊潜水艦艦長のマルコ・ラミウスとその部下達は、最新潜水艦レッド・オクトーバーに乗り込み、アメリカに向かう。国家最高機密の漏出を阻止すべくソ連海軍は艦隊を総動員して、アメリカ東海岸へ向かった。CIAは、レッド・オクトーバーがアメリカへ亡命を図ろうとしている事を知り、ラミウスの真意を確認するため、CIAの情報分析アナリスト、ジャック・ライアンにその任務を与える。アメリカ海軍の原子力潜水艦ダラスに乗り込んだライアンは、レッド・オクトーバーを見つけ乗船し、ラミウスに亡命を手助けするための作戦を提案する。アメリカの偽装工作が成功し、ソ連艦隊は、レッド・オクトーバーが沈没したと思い込み、大西洋から去るが、ソ連潜水艦の艦長が偽装工作を見破り、攻撃を始めた…。
潜水艦ものの映画を見たのは、もしかしたらこの作品が初めてだったかもしれない(その後、『Uボート』や『クリムゾン・タイドにもハマったが〉。映画公開時は、まだ冷戦下だったが、その翌年(1991年)にソ連が崩壊し、世界情勢がめまぐるしく変化していた時代に作られた作品なので、よりリアルに映った。ソ連とアメリカを巡る対立を描いたアクション映画やドラマは、例えば007シリーズやエアーウルフなどたくさんあったが、この作品のような政治的な駆け引きを本格的に描いた作品は、初めてだったので、その緻密なストーリーの壮大さと終始漂う緊迫感に圧倒された。監督は、『ダイハード』を撮った直後のジョン・マクティアナンだったから、作品の面白さは、十分に保証されていた。この映画の主人公は、ショーン・コネリーが演じたラミウス艦長で、ジャック・ライアンは、ラミウスのサポート役的な立ち位置だったが、アレック・ボールドウィンが演じた若くて初々しいライアンも魅力的だった。
『パトリオット・ゲーム』…アイルランド共和国軍(IRA)のテロリストのリーダー、ケビン・オドンネルのグループが、イギリス王室のホームズ卿を襲撃するが、アメリカから家族を連れてロンドンへ観光に来ていたジャック・ライアンによって阻止される。ライアンに弟を殺されたIRAのメンバーの一人ショーンは、アメリカに戻ったライアンの家族を標的にし、ライアンの妻と子供に瀕死の重傷を負わせる。ジャックは、CIAの協力を得ながら、家族を狙ったショーンとテロリストの行方を追う。
この映画では、ジャック・ライアンとその家族を中心に描かれており、ライアンが初めて主人公として活躍する作品だった。『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』を経て、よりシブ味を増したハリソン・フォードがライアンを演じ、作品のアクション性を高めてくれた。本来は、前作でライアンを演じたアレック・ボールドウィンが引き続き、この作品でもライアンを演じるはずだったのだが、舞台に出演するため降板してしまったようだ。アレックは、ボンド役もハマりそうだなぁと当時は、アクション映画での活躍もほのかに期待をしたものだが、その後の出演作を見ると、色々ともったいない話である。
『今そこにある危機』…ベネット大統領の友人ハーディン一家が惨殺され、その犯人の2人がコロンビアの麻薬組織カリ・カルテルのメンバーであることが判明する。麻薬撲滅を公約に掲げてきた大統領は、「麻薬カルテルはアメリカにとり、今そこにある危機だ」と言い、ジャック・ライアンがハーディン事件の捜査に当たることに。ライアンは、ハーディンがカリ・カルテルの資金洗浄係であることを突き止め、彼がカルテルの資金を着服したために、カルテルを率いるエルネスト・エスコベドに殺害されたと推測。一方、エスコベドの部下で、かつてキューバで活動していたフェリックス・コルテズがアメリカに密入国し、恋仲であるFBI長官の秘書モイラと連絡を取り合い、アメリカ側の動きを探っていた。パナマに渡ったCIA作戦担当副長官のロバート・リターは、CIAの諜報員クラークに会い、秘密作戦の指揮を取るよう要請。クラークは、秘密部隊を率いて、コロンビアに潜入し、ライアンもそこへ向かった…。
前作に続きハリソン・フォードがジャック・ライアンを演じた作品だが、この作品で存在感を発揮していたのが、CIAの諜報員クラークを演じたウィレム・デフォー。ウィレム・デフォーと言えば、『プラトーン』の名演が未だに頭に焼き付いているが、一時期は、戦争もの映画の常連さんと言うイメージが強かった。戦争アクションものにしては、やや話が難解で人間関係も複雑であり、事前に小説を読んで予習しておかないとわかりづらい部分もあったが、クラークのカッコ良さは、大いに伝わる作品だ。
第1作「犬神家の一族」の公開から今年で35周年を迎えた角川映画。気がつくとかなりの数見てきましたが、角川映画と言えば、ハードボイルドなアクションから時代劇、青春映画まで幅広く、ダイナミックなアクション、豪華キャスト陣の共演、心に残る主題歌、インパクトのあるキャッチフレーズなどが特徴だったと思います。
一番最初に見た角川映画は、『里見八犬伝』。この作品は、初めてビデオデッキを購入した時にビデオで見た作品でもあるので、大変印象に残っています。真田広之と薬師丸ひろ子共演のノンストップSF活劇。あの頃の日本のアクション映画やドラマは、JACの素晴らしいスタントや深作欣二監督をはじめ、アクション映画に定評のある監督たちの独特の演出もあいまって、ハリウッドにも負けていないダイナミックな凄みと迫力があり、面白かった。里見八犬伝は、主題歌も良かったし、当時は、「宇宙刑事ギャバン」放送終了後だったと思うが、大葉健二氏が犬飼現八役で出演していた事でも注目した。同じく真田広之氏が出演していた「魔界転生」や「伊賀忍法帖」なども見たが、「魔界転生」で、沢田研二氏が演じた天草四郎が妖艶で物凄くインパクトがあった。沢田氏と真田氏のキスシーンでも話題になった作品ですが、本物の炎の中で撮影された柳生十兵衛と天草四郎の決闘シーンは、今見ても凄い。2000年代にもリメイクされていたが、リメイク版は、CG主体になってしまったので、どうしても実写の迫力が薄くなり、面白味に欠ける。大掛かりな炎上シーンと言えば、「伊賀忍法帖」では、東大寺の炎上シーンがあったが、こちらも大迫力だった。出演者は、大変豪華で、エログロシーンも満載、JACの豪快なアクションも楽しめるが、全体的にテンポが悪く、冒頭は、力強かった妖術師たちがあっさり城太郎に倒されてしまうところがちょっと残念だった。
角川映画といえば、里見八犬伝の印象が強いせいもあるが、どうしても、薬師丸ひろ子さんをイメージしてしまいます。「野性の証明」「セーラー服と機関銃」「探偵物語」「Wの悲劇」などなど、数多く出演されていましたが、主演映画の主題歌は、どれも良くて印象強く残っています。高倉健氏主演の「野生の証明」では、高倉氏演じる自衛隊員の娘で、予知能力を持つ少女を演じていた。本物の戦車が登場したり、ハイスケールなアクションシーン満載で、この映画出演以後数多くの刑事ドラマで活躍することになった舘ひろし氏が大場総業の坊ちゃん役で出演していたのも印象に残った。「戦国自衛隊」など自衛隊員を主役に置いた映画があるのも角川映画の魅力。そう言えば、草刈正雄氏がバイクレーサーを演じた「汚れた英雄」には、「ナイトライダー」出演前のレベッカ・ホールデンが出ている。これは、随分経ってから気づいたが、どのような経緯で出演することになったのか気になるところだ。この映画の主題歌(「Riding High」)も熱くて好きな曲の1つ。
映画を観る時、劇場では、字幕、レンタルやテレビ放送の時は、吹き替えで見る事が多い。何でかと言うと、やはり、字幕では、台詞を端的な翻訳しているので、いまいち雰囲気が伝わらない。映像に集中できないのもその理由です。吹替えは、字幕では、足りない部分を補ってくれるし、登場人物たちの感情も一段と伝わってくる。ただ、声優さんによって当たりはずれがあるのもまた事実。映画のジャンルによってもセレクトが異なる。例えば、台詞が少ないアクション映画やホラー映画は、字幕でも楽しめるが、台詞が多く、言葉のセンスで印象が激しく変わるコメディ映画やサスペンスもの、歴史ものは、やはり、吹替え版のほうが微妙な空気も伝わりわかりやすい。
海外の俳優さんと日本人の声の絶妙なマッチ感や、日本語でのやりとりの面白さを味わえるのが吹替え版の魅力。これまで見てきた吹き替え映画の中で、あの俳優さんなら絶対あの声優さんがハマる…所謂お気に入りのフィックス(固定)声優がたくさんいます。テレビの吹替えとDVDに収録されている吹替えでは、声優が違ったりもしますが、両方とも同じ方が演じられている場合もありますね。そんなハマりにハマっていた声優のベスト7を挙げますと…。
①クリント・イーストウッド…山田康雄
映画の吹替えを語る上で欠かせないのがやはりこのコンビ。ダーティハリーシリーズや荒野の用心棒シリーズを初め、イーストウッドのあのシブ味を表現できるのは、山田さんしかいない。
②ブルース・ウィリス…野沢那智
去年惜しくもお亡くなりになられてしまいましたが、日曜洋画劇場でテレビ初放送の「ダイハード」を見た時の衝撃は、今でも忘れられない。これほどイメージとぴたりとはまる声優はなかなかいません。野沢さんと言えば、アラン・ドロンやドン・ジョンソンなど数々の名優の声を担当されていたが、やはり、マクレーン刑事を演じている時の一段とテンションの高い会話回しが最高でした。「エクスペンダブルズ」でお声を聞けなかったのは残念。
③ハリソン・フォード…磯部勉
テレビドラマでは、エアーウルフのホーク(ジャン・マイケル・ビンセント)が断然ハマっておられましたが、やはり映画俳優では、ハリソン・フォード。トム・クランシーのジャック・ライアンシリーズや、エア・フォースワン他、つい最近見た「ブレードランナー」も聞き応えがありました。ただし、スター・ウォーズのハン・ソロやインディ・ジョーンズは、初見がテレビ放送だったせいか、未だに村井国夫さん派。もちろん磯部氏のバージョンも見ましたが…。磯部さんと言えば、他にもメル・ギブソンも担当されていますが、「ロボコップ」のマーフィ(ピーター・ウェラー)も良かった。
④シルベスター・スタローン…佐々木功
ナイトライダーのマイケル・ナイト(デビッド・ハッセルホフ)がはまりにはまっていた佐々木さんですが、「ロッキー」「ランボー」シリーズをはじめ、スタローン映画は、やはりボルテージ最高潮の佐々木さんの声で見る事が多いです。スタローンは、もう一方、特攻野郎Aチームのハンニバルの声などで御馴染みの羽佐間道夫氏が担当されていますが、これは、好みが分かれるところ。私の場合、アクション系は、佐々木氏、ロッキーやオーバー・ザ・トップなどの人間ドラマ系の落ち着いた感じの時は、羽佐間氏で見る事もありました。
⑤カート・ラッセル・・・安原義人
すっとぼけていて軽妙なのにカッコいい声。テレビドラマでは、Aチームのフェイスマン、アニメでは、パーマンのバードマンの印象が強いが、映画では、カート・ラッセルの声がハマりにハマッていた。でも残念ながらフィックスではなくて、安原さんが担当したのは、「ゴーストハンターズ」と「デッド・フォール」ぐらいしか思い出せない。最近、山路和弘氏の声が安原さんの声に聞こえて勘違いする事がある(苦笑)。
⑥アーノルド・シュワルツェネッガー・・・玄田哲章
シュワちゃんは、もうこの人しか見る気がしない(笑)。それぐらいハマりにハマっている。中でも「コマンドー」のテレビの吹替え版は、名台詞が数多く登場し、何回聞いても爆笑してしまう最高の完成度。「ターミネーター」については、テレビ朝日版の大友龍三郎氏の冷血名感じの声が中々ハマっていた。「2」は、T-800が人間の味方になっているので玄田氏のほうがハマっていると思う。
⑦キーファー・サザーランド・・・小山力也
テレビドラマ「24」の大ヒット以降は、キーファーの映画も数多く担当されている最近のフィックス声優の代表格。キアヌ・リーブスやクリスチャン・ベールもいいけど、やはり、キーファー・サザーランドの野性的で勇ましい声にぴったり。
日曜洋画劇場で去年ここで紹介した『トータル・リコール』が放送されていたので、久しぶりに見てみたが…愕然。この映画、トータルで1時間53分ぐらいあるので、テレビでは、おおよそ20分ぐらいは、カットされているはずだが…ポール・バーホーベンの得意とされるバイオレンス描写がことごとくカットされていたのが驚き。以前は、ジェリー・ゴールドスミスのオープニングテーマは、カットされていなかったはずだが、それもばっさり切られていた。ダグラスとロボットのタクシードライバーとの格闘シーンや、クライマックスのダグラスとリクターの対決シーンで、リクターの両腕が切断されるシーンも見事にカット。ここ最近の地上波の規制が厳しいとは聞いていたが、まさかここまでとはね…火星に住む三つおぱのミュータントも今はもう映せないのか…いやぁ、なんというか、もはや別の国に住んでいるみたいだ(苦笑)。いったい誰に対してこんな過剰な配慮をしているのか知らないが、作品の売りとも言うべき場面をことごとく潰すようなカットシーンのオンパレードでちょっともの悲しくなった。本当にもう地上波で映画は見れないな…。吹替えの出来は素晴らしいのになんとも勿体無い話だ。淀川さんがご存命だったら、やはり、色々と指摘されていただろうか…。というか、今度また「イレイザー」があるんだな…。
もう何度も見ている映画ですが、バーホーベンのバイオレンス描写の生々しさが本当に凄まじい。当時のSFX技術の独特の不思議さや不気味さが映像に色濃く滲み出ています。ダグラスが頭に埋め込まれた発信装置を鼻から引っこ抜くシーンの痛々しさ、火星のステーションでダグラスがかぶっていたおばさんのマスクが暴走して、マスクがスライス状に分断されるシーン、空気のない地上に放り出されたダグラス達の目が今にも飛び出しそうになるシーンなどなど、とにかくインパクトのある映像が次から次へ続出する。今時の映画のバイオレンス描写と見比べると、若干柔く見えるようになったが(最近のほうがかなりリアルでどぎつさがある)、20年経った今でも映像は、鮮烈だ。
シュワちゃんもローリー役のシャロン・ストーンも当然ながら若いなぁ。シャロンは、この後、おなじくバーホーベン監督の「氷の微笑」で大ブレイクして、スタローンと「スペシャリスト」で共演していましたね。懐かしい役者さんが多数いましたが、まずは、コーヘイゲン役のロニー・コックス。バーホーベンが監督した「ロボコップ」でもオムニ社の幹部役として極悪非道な男を演じていたが、「ビバリーヒルズ・コップ」で演じたエディ・マーフィが演じるアクセルの良き理解者ボゴミル警部補役も印象に残る。デボンの声をあてていた中村正さんがロニー・コックスの吹替えをよく担当されていましたね。そして、マイケル・アイアンサイド。最近、「ターミネーター4」で久しぶりに見かけたが、相変わらずあのシブさは、健在だった。確か初めて見たのは、テレビシリーズのSFドラマ「V」のハム・タイラー役。「特攻野郎Aチーム」にもゲスト出演していたが、やはり、アイアンサイドと言えば、タイラーの印象が強い。Vでタイラーの吹替えを担当した麦人さんの声がものすごくマッチしていたので、以後アイアンサイドの姿を見る度、麦人さんの声で脳内再生されてしまう。トータル・リコールも麦人さんが担当しているものだと思い込んでいたが…あれ、ハンニバル?…ロッキーの声でも御馴染みの羽佐間道夫さんだったのか…。バーホーベン監督の「スターシップ・トゥルパーズ」にも出演していたが、この映画でも結構エグイ役を演じていたなぁ…アイアンサイド、またSFアクションで雄姿を見せて欲しいですね。
「V」シリーズのハム・タイラーが一番のハマリ役だったマイケル・アイアンサイド。
正直、ジャック・ニコルソンの弟だと思っていた事もあったよ…(苦笑)。
12 | 2025/01 | 02 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |