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10年の時を経て遂げたエボリューション!! さぁ私のぼやきを聞いておくれ!
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日本映画の巨匠、佐藤純彌監督が先月亡くなったそうです。劇場で始めて見たのは、西田敏行主演の「敦煌」(1988年)。製作費45億円をかけて中国大陸で大ロケーションが行われた日中合作の映画。十一世紀の宗の時代の中国を舞台にしており、日本人キャストが中国人を演じたことも話題になった作品。当時はまだ、日本映画にもこの作品のような大スぺクタクルな映画があったんだなあと、改めて驚きを感じてしまいますね。


高倉健が自衛隊の特殊工作隊員を熱演した「野性の証明」(1978年)は、TVで何度も見ました。山岳行動訓練中に起きた大量虐殺事件の真相を知ったために、強大な権力者たちに命を狙われる元自衛隊員。高倉健が自衛隊と果てしない戦いを繰り広げる壮絶なストーリーでしたが、これもスケールの大きな作品でした。デビューして間もない薬師丸ひろ子の初々しい姿や、西部警察に出演する前の舘ひろしが出ていたり、他にも魅力的な俳優達が大勢出演していたところも良かったです。











佐藤純彌監督作品と言えば、やはり一押ししたいのは、これ。






当時のオールスターキャストで製作された総制作費50億円の和製パニックムービー。この映画に出る前まではヤクザ映画で主演を張ることが多かった高倉健が犯人役を演じたことでも話題になった作品。当初は、菅原文太が主演になるはずだったが、「これは新幹線が主役で俳優は付け足しだから嫌だ」との理由で菅原氏に断られたため、この脚本に興味を示した高倉氏が演じることになったそうです。内容が過激すぎることや、東映側がタイトルの変更に応じなかったのを理由に当時の国鉄から撮影の協力を得られなかったため、新幹線の走行シーンはほとんどがミニチュアでの撮影になったそうですが、それでも違和感なく終始緊迫した映像になったのは、佐藤監督の手腕の賜物だったのでしょうね。


実は昨年末に東映チャンネルの「ピンスポ」というインタビュー番組に佐藤純彌監督が出演し、「荒野の渡世人」や「実録安東組 襲撃篇」などの東映チャンネルで放送される自身の監督作品や、新幹線大爆破についても解説していたのですが、それがお姿を見た最初で最後の機会となってしまいました。日本映画の最も良い時代に活躍された監督がまた一人・・・。佐藤純彌監督の御冥福をお祈りいたします。



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停まらない!新幹線大爆破の魅力
ガースさん、こんにちは。

>≧当初は菅原文太さんが主演になるはずだったが、「これは新幹線が主役で俳優は付け足しだから嫌だ」との理由で菅原氏に断られたため、この脚本に興味を示した高倉健さんが演じることになったそうです。

>「新幹線大爆破」の主演は当初菅原文太さんだったとは初めて知りましたね。文太さんは新幹線大爆破と同じ時期に東映東京撮影所が製作した「トラック野郎シリーズ」に主演されていましたが、健さんでなく文太さんだったらギラついた演技を見せていたのかな?と思います。

図書館で「東映スピード・アクション浪漫アルバム」という本を見つけましたが、「新幹線大爆破」や「狂った野獣」「暴走パニック大激突」そして「宇宙からのメッセージ」を特集しているので借りてみましたが、「新幹線大爆破」については「犯人一味・新幹線総合指令所・ひかり109号・捜査本部」の状況を表にしてまとめた「タイムテーブル」や似たネタを紹介した「新幹線を追い越した列車たち」、そして「海外版」新幹線大爆破と新幹線大爆破にはシナリオやノベライズがあること、そして新幹線大爆破のミニチュア特撮について触れているので図書館や書店で見かけたらぜひ購入してください。

この本には出演者である山本圭さんと監督の佐藤純彌さん・プロデューサーの坂上順さん・脚本を書かれた小野竜之助さんのインタビューが載っていますが、佐藤さんのインタビューによると「東映の任侠・実録路線が数字的にどんどん落ちてきたことや現代劇を手掛ける東映東京撮影所の仕事がなくなってきたので、とにかく『東映の現代劇をもう1回復活させる作品』が求められていたこと」と公開当時はタワーリング・インフェルノや大地震、サブウェイ・パニックのような大掛かりなサスペンスが流行していて、その当時の東映の社長である岡田茂さんの『アメリカ映画で流行ったものは必ず何か月後には日本でも流行る・・・』という持論を基に『日本でも大掛かりなサスペンス映画を考えてみろ』みたいなことから企画が始まったことを触れていますが、「映画の撮影のために新幹線の車内セットを作ったが、撮影所がその2両をそのまま保存して鉄道公安官という刑事ドラマの撮影に使った」という記述を見て新幹線大爆破の車内セットは新幹線公安官や鉄道公安官にも使われたのではなかろうか?と思いました。

また、「渡瀬恒彦・暴走ドライブアクションの世界」に掲載された渡瀬恒彦さんのインタビューでは「若い人ってなんでこんなDVDを買うの?何かきっかけでもあるのかな?(こういうストレートなアクションが最近の邦画にないのでは?の答えに対し)いや、それはきっかけになるんじゃない?何なんだろうね?ネットで検索して引っかかるのかな?」と言う渡瀬さんの素朴な疑問に始まり、「渡瀬さんのカースタントは今も現役!(出版された2015年当時)」という話題では「じゃあ世が世であらば渡瀬さんもスタントチームを持っていたのでは?」という問いに「うん、そうですね」とキッパリ答え「…まあ実際にチームを作ろうなんて思ったことはないけどね(やりましょうよ、渡瀬さんのスタントチームと言われて)バカ言ってんじゃないよ」と答える渡瀬さんに笑いをそそりますが、さらに「狂った野獣」には笑福亭鶴瓶さんが出ていることを聞かされ「鶴瓶さん?なにそれ?ええー!?(鶴瓶さんが出てるなんて)俺、初めて聞いたよ!」と驚いたり「大激闘マッドポリス80」に出演されたときに渡哲也さんから「お前、なんであんな汚いのばかり集めるんだよ」と言われ「俺が志賀勝さんや中西良太さんを集めたんじゃないよ」と語る渡瀬さんも面白いですが、この本が出た2年後に渡瀬さんがお亡くなりになったことがいまだに信じられない自分です。

暴走ドライブアクションの世界では「警視庁殺人課」の演出も手掛けた中島貞夫さんと片桐竜次さんのインタビューも載っていますが、「宇宙からのメッセージ」の章では川谷拓三さんがジャック(本編だと岡部正純さんが演じたチンピラ)役で出演予定だったことや「デビル・マンタ」の企画が「宇宙からのメッセージ」に変更された経緯にも触れていました。

>≧この脚本に興味を示した高倉健さんが演じることになったそうですが、内容が過激すぎることや東映側がタイトルの変更に応じなかったのを理由に当時の国鉄から撮影の協力を得られなかったため、新幹線の走行シーンはほとんどがミニチュア撮影になったそうですが、それでも違和感なく終始緊迫した映像になったのは、佐藤監督の手腕の賜物だったのでしょうね。

>以前購入した「鉄道公安官と呼ばれた男たち」という本でも「新幹線大爆破」の撮影にまつわる裏話が載っていましたが、新幹線大爆破が公開された当時の国鉄では爆破事件が相次ぎ、実際の爆破予告に悩まされた国鉄も「類似犯を招くので映画の製作を中止してほしい」と東映に要請するも、申し入れを拒否した東映が製作を強行したことを記載されていましたね。

これに激怒した国鉄は敷地内のロケ撮影と新幹線総合指令所などの施設見学を許可しなかったことに対し、東映は「新幹線の走行シーンを盗撮し、盗撮できない新幹線の走行シーンはミニチュア撮影、運転台や車内はセット撮影」でごまかしたり無名の外国人俳優を「日本の鉄道視察」と偽って総合指令所の見学を行った…というエピソードが載っていますが、佐藤さんの手腕に加えて「新幹線大爆破応援団長」を名乗って世界の映画祭に新幹線大爆破を売り込もうとした岡田茂さんのお力が伝わるエピソードだと感じました。
9人のコリない日本人 2019/03/24(Sun)12:42:50 編集
Re:停まらない!新幹線大爆破の魅力
>「新幹線大爆破」の主演は当初菅原文太さんだったとは初めて知りましたね。文太さんは新幹線大爆破と同じ時期に東映東京撮影所が製作した「トラック野郎シリーズ」に主演されていましたが、健さんでなく文太さんだったらギラついた演技を見せていたのかな?と思います。

トラックに乗って逃げ回ってたかも?しれませんね(笑。


>図書館で「東映スピード・アクション浪漫アルバム」という本を見つけましたが

ネットで調べたらありました。面白そうなので、この間紹介してもらって買った「特別機動捜査隊」物語の検証 1961‐1977を読んだ後に購入したいと思います(苦笑。


>撮影所がその2両をそのまま保存して鉄道公安官という刑事ドラマの撮影に使った」という記述を見て新幹線大爆破の車内セットは新幹線公安官や鉄道公安官にも使われたのではなかろうか?と思いました。

ハリウッドのパニックムービーの影響を多分に受けた作品でしたよね。新幹線の車内の撮影は、新幹線の車両を作っていた会社から東映が2両買って、それを使って撮影したらしいので、車内のシーンはリアルでしたよね。非情のライセンスの「兇悪の超特急」と言う話も新幹線の車内を舞台にした話でしたが、放送されたのが1975年の12月なので、もしかしたら新幹線大爆破に使われた車両で撮影されたのではないか?と個人的には思っております。


>「じゃあ世が世であらば渡瀬さんもスタントチームを持っていたのでは?」という問いに「うん、そうですね」とキッパリ答え「…まあ実際にチームを作ろうなんて思ったことはないけどね
渡瀬さんがカースタントチームを作っていたらとても面白いカーアクション映画が生まれていたかもしれませんね。鶴瓶さんはまだもじゃもじゃのアフロの頃ですが、まだ駆け出しの若手芸人て感じでしたよね。あと、渡さんのマッドポリスに関するコメントは結構ストレートで笑えます(笑。

>暴走ドライブアクションの世界では「警視庁殺人課」の演出も手掛けた中島貞夫さんと片桐竜次さんのインタビューも載っていますが、「宇宙からのメッセージ」の章では川谷拓三さんがジャック(本編だと岡部正純さんが演じたチンピラ)役で出演予定だったことや「デビル・マンタ」の企画が「宇宙からのメッセージ」に変更された経緯にも触れていました。

宇宙からのメッセージの元タイトルはデビル・マンタなんですね。デビルマンと何か関係があるのでしょうか?(笑。


>実際の爆破予告に悩まされた国鉄も「類似犯を招くので映画の製作を中止してほしい」と東映に要請するも、申し入れを拒否した東映が製作を強行したことを記載されていましたね。

あの時代の東映は強かったんでしょうね。役者も強面ばかりでしたしね(笑。


>無名の外国人俳優を「日本の鉄道視察」と偽って総合指令所の見学を行った…というエピソードが載っていますが、佐藤さんの手腕に加えて「新幹線大爆破応援団長」を名乗って世界の映画祭に新幹線大爆破を売り込もうとした岡田茂さんのお力が伝わるエピソードだと感じました。

良いですよねあの時代は。なんでもありですよね(笑。手法の荒さはありますけど面白い映画を作ってやるぞ!という意気込みや情熱を感じるエピソードですね。

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