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10年の時を経て遂げたエボリューション!! さぁ私のぼやきを聞いておくれ!
2024/05月

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1990年代に入るとテレビからアクション刑事ドラマが激減し、事実上日テレ金曜夜8時に放送された『はだかの刑事』をもってフィルム撮影のアクション刑事ドラマは、テレビから消えてしまった。また、テレ朝水曜9時枠で放送された『風の刑事・東京発!』を最後にフィルム撮影の刑事ドラマも姿を消してしまう。このままアクション系の刑事ドラマは完全消滅してしまうのかと思っていた頃に始まったのが『はみだし刑事情熱系』だった。


はみだし刑事情熱系は、1996年の秋からスタート。主演は、『あぶない刑事』シリーズの柴田恭兵、それまではトレンディドラマで活躍し、アクション系の刑事ドラマはこれが初だった風間トオル、『西部警察』を初め数多くの刑事ドラマで犯人役を演じてきた平泉成が鑑識出身の初のレギュラー刑事役を演じるなど、錚々たるキャストで人気を得た刑事ドラマです。残念ながらこの作品は、フィルム撮影ではなく、ビデオ撮影だったので最初のその明るい映像を見た時は、少々落胆してしまったのですが、製作陣に一倉治雄や村川透など、あぶ刑事に関わった監督が多数いて、柴田恭兵演じる高見兵吾のキャラも、熱血漢の強さからか時折見られる荒々しい姿があぶ刑事のユージを彷彿とさせた。はぐれ刑事純情派のような人情路線の要素を持ちつつもアクション系のスタイルをとっていた作品なので、ビデオだったが一応リアルタイムで全シリーズを視聴しました。



ここ数年、地上波、スカパーのほうでも再放送がなかったが、最近東映チャンネルでPART1の放送が始まったので、リアルタイム以来約18年ぶりに見た。はみだしは、最初のほうのシーズンは、本物の爆破シーンにこだわり、派手な爆破演出が見られるエピソードがいくつかありましたが、後期のシーズンに入ると、明らかにCGとわかるCG合成の爆破シーンをふんだんに使うようになり、げんなりさせられたことも多かった。まだ本物が味わえることができたPART1で一番最初に大掛かりなアクションが展開したのは、第2話の「副都心爆破3秒前」


白昼、町の中で爆破事件が発生。その直後、広域捜査課に兵吾を名指しした匿名電話がかかってくる。犯人がデパートに爆弾を仕掛けたことを知った兵吾たちは、さっそくその捜索に当たるが、爆弾はデパートの駐車場で爆発してしまう。犯人が宅地造成地から盗んだダイナマイトの残りの数は7本。捜査の結果、犯人は、宅地造成事業に関わる建設会社をリストラされた羽村(斉藤洋介)と判明するが、その矢先、羽村から次なる爆破予告の電話がかかる。


連続爆弾事件を描いた刑事ドラマと言えば、やはり真っ先に思い出すのは、西部警察ですが、あぶない刑事でも何度かありましたね。70、80年代の刑事ドラマではよく扱われていたと思いますが、アクション系刑事ドラマが減少した90年代では、とても貴重な爆破回です。しょっぱなから、町中にある建物を吹き飛ばしていて、西部警察さながらの派手な演出。もっと凄いのは、次のデパートの駐車場の爆破シーン。


  

これ、最初に見た時は、リアルに作られたミニチュアの車を吹き飛ばしているのかなと思ったのですが、よくよく見ると、爆破している車は、全て実車で、どこかの立体駐車場を使って本当に爆破している。確認したところでは少なくとも3台の車が爆破されています。車の破壊も70、80年代の刑事ドラマでは定番でしたが、実際の駐車場を使った爆破シーンは珍しい。そして、クライマックスの兵吾が決死の説得をして少女から取り戻した爆弾を車で運ぶシーン。西崎が運転する車に爆弾の入っている袋を持った兵吾が乗り込み、車は猛スピードで走り出す。


二人が乗っていた覆面パトカーはY31型セドリック。Y31セドリックと言えば、ベイシティ刑事の港町署の覆面パトカーとしてワインレッドのセドリックが使用されていたのを思い出しますね。もっとあぶない刑事は、Y31セドリックの兄弟系のY31グロリアが港署の覆面パトカー港304号として使用されていました。


  

爆弾の廃棄場所へ向かう途中にちょっとしたカーアクションがあったり、車内で兵吾と西崎が交わすやりとりなどは、やはりあぶ刑事っぽい雰囲気があります。廃棄場所の岸壁に辿り着き、そのまま車で海に突っ込むのかと思いきや、なんと車の中に爆弾を残し、兵吾と西崎が海に飛び込む。二人が大ジャンプすると同時に、車は大爆発し、二人は派手に海に落ちる。海に飛び込むシーンは、実際に柴田氏、風間氏がノースタントでやっています。ベイシティ刑事で活躍したセドリックをいとも簡単に爆破してしまうなんて、リアルタイムで見た当時は、かなり衝撃を受け、時代を感じましたね。ジャンプしている二人の姿が見えなくなってしまうほど、炎が明るく派手に吹き上がり、もの凄く迫力があった。90年代後期にこのような連続爆破アクションが見られたのは、とても貴重です。ちなみにこの爆破シーン、リアルタイム放送時は、ニュース速報のテロップが出てしまい、せっかくの名場面が台無しになっていた。ゴリラの最終回の爆破シーンと共に、ニュース速報のテロップが出たことで記憶に残る爆破シーンでもあります。



サブタイトルのごとく東京臨海副都心を舞台にしているためか、このエピソードでは、湾岸地域の建物がたくさん映っていた。湾岸と言えばこの翌年に放送された踊る大捜査線の舞台にもなった場所。そう言えば、踊るの第2話も爆弾をテーマにしたエピソードでしたが、単なる偶然だったのか・・・。




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ファミリー劇場で放送されていた『代表取締役刑事』が先月終了しました。リアルタイム時は、人情路線だと思い込んでしまって途中で見るのを止めてしまったのですが、今回は、フルで見ることができました。


東京の下町を舞台にしたヒューマンストーリー+アクションもありと言うことで、前半期は、毎回、舘さん演じる兵頭がメインで犯人を追跡したり、銃撃戦をするなどさりげないアクションシーンが見られたが、後半期は、アクションシーンがやや増えて、普通のアクション刑事ドラマのような展開になっていたのが意外だった。西部警察にオキ役で出演した三浦友和氏が「さらば友よ」にゲスト出演していたのも驚きました。他にもジョー役の御木裕氏が「太陽がいっぱい」に、鑑識のロクさん役の武藤章生氏が「裁きは終わりぬ」にゲスト出演していたり、犯人役の常連でもあった黒部進氏、八名信夫氏、片岡五郎氏、市川好郎氏も見かけましたが、犯人ではなく、下町の住人など意外な役柄で出ている人もいましたね。


他にも、相棒シリーズの伊丹刑事役の川原和久氏が「動く標的」に犯人役で出演していたり、同じく官房長役だった岸部一徳氏が「泥棒日記」に。『あぶない刑事』で舘さんと共演したベンガル氏が「大人は判ってくれない」、前田吟氏が「男と女」、坂上二郎と高木ブー氏が共演した「愛情物語」、風見しんご氏や西山浩司氏、斉藤清六氏など欽ちゃん系のゲストや、ピンクレディーの二人、河合奈保子、石川ひとみなどの歌手系、海津亮介氏、黒崎輝氏などのヒーロー系のゲストなど、思っていた以上にゲスト出演者が多彩で面白かったです。



一番印象に残ったエピソードは、やはり三浦友和氏がゲスト出演した「さらば友よ」。ビル荒らしをして辰巳署に収監中の窃盗犯・高井を護送するため、兵庫県警のカンノ刑事が東京にやってくる。カンノは、部下のツジウラ刑事と共に高井を連行するが、東京駅で何者かに襲われ、ツジウラがナイフで刺され、高井は逃走する。カンノに不審を抱く兵頭は、カンノと共に行動し、高井の行方とカンノの真の目的を探り始める。


西部警察以来の舘さんと三浦さんの顔合わせですが、三浦さんが関西弁を喋る刑事役を演じているのがとても新鮮でした。兵頭とカンノがコンビを組んで捜査をする姿は、西部のハト、オキコンビ復活を連想した。クライマックスのボートアクションも西部警察を彷彿とさせ、とても見応えがありました。あぶない刑事は当初は、舘&三浦コンビでやる予定だったらしいですが、西部警察から約8年ぶりの二人の共演は、まさに夢の共演と言う感じで、終始華やかな雰囲気が漂っていて良かったです。


最終回の「さよならをもう一度」は、初回にも登場していた国連の職員で兵頭の元婚約者の寛子(根本りつ子)が兵頭への想いを断ち切れず国連を辞職して日本に帰国するも、その直後に交通事故に巻き込まれて消息を絶ち、その事実を知った兵頭が轢き逃げ犯を探し出すと言う展開。再登場するも、一度も兵頭と会うことなく事故死してしまった寛子がなんとも切なく、犯人探しに執念を燃やし、ラストは、神田正輝氏演じる鴻上と激しい殴り合いをする展開が熱かった。

最終回は、もっと地味に終わるものかと思っていたのですが、やはり、ゴリラ警視庁捜査第8班で共演した石原プロの2大スターの共演となれば、激熱展開になるのは至極当然のことですよね。人情路線ではありましたが、兵頭のラブストーリーで始まり、ラストもラブストーリーで締めくくった刑事ドラマだったんですね。


前期は、北海道ロケのエピソードもありましたが、西部警察のような派手なアクションもなく、物足りなかったが、後期は、西部警察やゴリラなどでも見られた熱いアクションシーンが増えて、アクション的にも面白かったです。ゲストが本当によりどりみどりと言う感じで、当時活躍されていた個性的な俳優さんから、お笑い系、歌手系と幅広く出演していたところも見所でした。



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俳優の林隆三さんがお亡くなりになりました。地上波は見てないので最近の出演作は知りませんが、スカパーで去年放送された『ザ・ハングマン 燃える事件簿』や、『噂の刑事トミーとマツ』の再放送を見て、若き頃の林さんの渋い演技を堪能しましたが、その直後のこの訃報。大変残念に思います。


ハングマンの元ネタになった時代劇・必殺シリーズでは、『必殺必中仕事屋稼業』にレギュラー出演され、博徒の政吉役を熱演されていました。蕎麦屋の半兵衛役の緒形拳氏と息の合ったコンビネーションで、悪党どもをズバズバと瞬殺していく姿がとても見応えがありました。去年初めて見た「ザ・ハングマン 燃える事件簿」では、ハングマンのリーダー・ブラックを演じられていましたが、ブラックが敵の罠にハマって、壮絶な爆死を遂げてしまう場面は強烈に印象に残りました。関東では、現在MXテレビでハングマンが再放送中ですが、つい先日このブラックの殉職回が放送されたそうです。このタイミングであのエピソードが放送されるとは、神様のいたずらか何かの巡りあわせなのかわかりませんが、改めてリアルタイムで見ることができなかったハングマンを今見ることができて、本当に良かったと思います。



今年は、『噂の刑事トミーとマツ』の再放送があり、林さんが課長役演じていた第一シリーズをやっと見ることができました。当時、夕方によく再放送されていて見た記憶があるのですが、今回の再放送でようやく全106話をコンプリートすることができた。林さん演じる御崎課長は、物静かな雰囲気だが、キレたら何をしでかすかわからない破天荒さもあり、トミマツ以上に熱い男だったことを今回の放送で改めて認識することができた。御崎課長の熱い活躍が見られるエピソードは何本かありましたが、その中でも印象に残ったのは・・・


『女ごころVS迷コンビ』

トミマツの初期のエピソードは、まだコミカルなテイストが抑えられていて、ストーリーもハードでシリアスなものが多かった。このエピソードでは、後半、御崎課長がトミマツと一緒に現場に出向いて、ガス自殺を図った女性を助けたり、その女性に説教をする場面では、感情をむき出しにして女性に怒鳴りつける珍しい姿を見せていた。クライマックスでは、犯人グループに特攻して殴り込みをかけたり、逃走するリーダー格の男(菅貫太郎)に向かって銃を撃ち放つシーンもあった。最後に「てめえの逮捕状なんてこれでたくさんだ!」とその男を熱い拳で殴りつける姿が実に爽快。初期のハードな作風は、御崎課長を演じる林さんの渋い演技による部分が大きかったのかも。ちなみに、このエピソードで御崎課長がピッキングが得意であることが明かされていますが、そう言えば、あぶ刑事のあの刑事も確か・・・。



『ゆきすぎ課長辞職! さて後任は?』

政界の汚職事件の重要参考人として富士見署がマークしていた山岡と言う男が自殺を遂げる。捜査は、打ち切られることになるが、山岡の不可解な自殺に疑問を持った御崎は、自分のクビを賭けて、捜査を続行する。そんな時、何者かが御崎の名義で建売住宅を購入し、御崎は、5000万円もの借金を背負わせされることに。署長から自宅謹慎を命じられた御崎は、辞表を提出し、単身で自分を陥れた犯人を見つけ出そうとする。

巨悪に迫ろうとした矢先、妙な濡れ衣を着せられて莫大な借金を抱えることになってしまった御崎課長のラストエピソード。怒った御崎は警察を辞めて、自分をハメた大物政治家に一人で立ち向かおうとします。野獣と化し、暴走する御崎の姿は、御崎と言うよりもハングマンのブラック的な雰囲気があった。林さんと大物政治家を演じる西村晃さんの凄みのあるやりとりも見応えがありました。そう言えば、林さんは、この番組を降板後に、ハングマンに出演されたんでしたね。ブラックは、ハングマンになる前は、本庁の優秀な刑事で、ブラックの妹は、大物政治家が乗る車に轢き逃げされていた。今思うとトミマツの御崎とハングマンのブラックの人物設定が妙にリンクしているところが気になりました。



今年に入って、宇津井さん、蟹江さんと、日本の名立たる名優が亡くなられていますが、林さんも本当に個性的で声が良くて、渋い俳優さんでした。こんな俳優さんは、この先中々出てこないでしょうね。林さんのご冥福をお祈り致します。




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3月に逝去された宇津井健さんの追悼企画として、TBSチャンネル2で今月から『ザ・ガードマン』のセレクションが放送中。以前、ファミリー劇場で最終話まで放送されたが、あまり見る事ができなかったのでできればモノクロ時代のものももっと見てみたいのですが、今回のセレクションには、記念すべき第1話の放送があった。初見だったのでとても興味深く拝見させてもらいました。


ザ・ガードマンは、1965年4月9日からスタートし、1971年12月25日まで6年間ノンストップで放送された。宇津井健氏演じる高倉キャップが率いる警備会社「東京パトロール」のガードマン達が市民を守るべく様々な事件や犯罪に立ち向かう姿が描かれる。初回のサブタイトルは「黒い猫」。


新日本紡績会社の大阪工場にポリエスタン繊維の生産工程の技術を指導するため、アメリカからディクソン博士が来日しようとしていた。そんな折、新日本紡績会社に産業スパイがいるとの情報が入る。ガードマンは、羽田空港に到着したディクソン博士の警備を開始。空港からホテルへ向かう時、ガードマン達は、ディクソンが乗る車を尾行している女の車に気づく。東京のホテルへ到着したディクソンは、ガードマンから厳重に警備されるが、プライバシーを侵害する彼らの行為に嫌気を差していた。一方、ディクソンの車を尾行した女の正体は、ファッションモデルのハタノケイコで、ディクソンの付き添いのファッションモデル・キャサリンと面識のある女だった。翌日、ディクソンは、新幹線に乗り、大阪へ向かった・・・。



最近、特定秘密保護法やスパイ防止法などを巡って揺れている日本ですが、半世紀も前のテレビドラマですでにスパイに対応する組織が想定され、しっかりと描かれていたことに驚きますね。小森隊員役で「あぶない刑事」の近藤課長役としても有名だった中条静夫氏と言えば、眼鏡がトレードマークでしたが、ガードマンの初期のほうではまだ眼鏡をかけていなかったんですね。ファッションモデル兼女スパイのハタノケイコ役は、「夜のヒットスタジオ」など音楽番組の司会をしていた芳村真理氏が演じていた。1950年代に実際に人気ファッションモデルとして活躍されていただけあって、役柄に見事にマッチングしていた。ファッショナブルな女スパイというと、やはり、当時一作目が公開されて間もない007シリーズを意識したものだったのでしょうかね。東京から大阪へ移動する時に、当時まだ開業したばかりの東海道新幹線の映像があり、44年間使用された0系新幹線の姿を見ることができた。0系は何度か乗ったことがありますが、新幹線と言えば、やはり未だに0系のイメージがありますね。


そして、ザ・ガードマンの初回は、なんといきなりの地方ロケでドラマの後半から大阪が舞台になります。新大阪駅の風景が映っていましたが、今とそれほど変わっていないように見えました。大阪城の周辺の街並みは、さすがに時代を感じさせられましたが、今とは違って人や車の通りも少なくて、のどかな雰囲気でしたね。大阪の公園でハタノケイコがある男(新日本紡績の技師・三宅)と接触するのですが、その男役を、『西部警察』の南刑事やライダーのおやっさん役など特撮ものでも活躍した小林昭二氏が演じていた。ウルトラマンのムラマツキャップを演じる前のダンディな小林氏の姿が見られるのは中々貴重です。


小林氏の登場の後、夜の北新地などの映像も出てきましたが、当時の大阪の貴重な風景を見ることができ、ハードなストーリーと共に楽しめました。84話「ハートで盗め」には、映画監督の伊丹十三氏、87話「檻の中の女」には、内田裕也氏がゲスト出演されていた。「檻の中の女」には、他にも80年代の大映ドラマで存在感を見せた高橋昌也氏や名古屋章氏も出演しており、大映ドラマの名優が勢ぞろいした雰囲気があって面白かった。



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往年のアクション刑事ドラマのカーアクションの名物アクションと言えば、犯人が運転する車に刑事が飛び乗り、車の屋根にしがみつくという所謂「屋根しがみつき」がありました。西部警察では、PARTⅢのOPで一兵がやっていたし、劇中でオキが挑んでいた。大都会PARTⅢでは、ジローも長い時間暴走車にしがみついていました。その他の刑事ドラマでも必ずと言っていいほど刑事役の俳優さん達がこの屋根しがみつきにチャレンジされていました。



『大都会PARTⅡ』

トク=徳吉刑事の屋根しがみつき

このドラマのカーアクションシーンで、一際存在感を見せていたのは、やはり、松田優作氏演じるトクこと徳吉刑事。8話「眼には眼を」では、まず、犯人(岡崎二朗)が乗るブルーのクラウンにトクが発砲し、フロントガラスを破壊。その後、トクは、クラウンの屋根にしがみついて、車は、街中を暴走。犯人は、窓枠を掴んでいるトクの手を何度も銃で殴りつけて、トクを振り落とそうとします。途中、線路伝いの道を走っていたり、激しく蛇行しながら大通りを走ったり、かなり長い時間、公道を走り続けていました。もちろん、優作さん本人が派手なしがみつきスタントを熱演されています。



  




『噂の刑事トミーとマツ』

マツ=松山刑事の屋根しがみつき

トミーとマツは、西部警察や他の刑事ドラマと比べると、カーアクションシーンは少なめでしたが、それだけに56話「尼僧院の悪魔!トミマツ大混線!!」のマツの屋根しがみつきのアクションはとても印象に残りました。富士見署のパトカーが出払っていたため、なくなく自転車で銀行強盗事件の現場に向かうことになったマツ。しかし、銀行強盗犯が乗る車が富士見署の付近を走り、たまたま通りかかったマツの自転車を跳ね飛ばしてしまう。そして、撥ね飛ばされたマツは、いつの間にか暴走する犯人の車の屋根にしがみついていた。車が激しく蛇行している時はスタントマンのようですが、所々マツ役の松崎しげるさんが体当たりでスタントに挑んでいるカットが見受けられます。



  




『太陽にほえろ!』

ブルース=澤村刑事の屋根しがみつき

ブルース役の又野誠治氏と言えば、以前紹介した565話「正義に拳銃を向けた男」では、暴走するタクシーの屋根にしがみき、また、スペシャルの「殉職刑事たちよやすらかに」では、高速の上に架かる橋の上や一直線の長い坂道をかっ飛ばす犯人の車の屋根にしがみついて、かなり長い時間、命がけのアクションに挑まれていましたね。フランスロケ編に当たる608話「パリに消ゆ」では、おしゃれでのどかな雰囲気漂うパリの街並みを暴走する犯人の車にしがみつくアクションを披露。日本国内での屋根しがみつきは数多くありますが、海外、しかもパリの狭い路地で豪快に屋根しがみつきを見せたのは、もしかしたら太陽にほえろ!のこのエピソードが最初で最後?かもしれない中々貴重な映像です。当時の「太陽にほえろ!」人気の勢いを窺えると言うか、中々日本のアクション系映画やドラマでは見られない光景ですよね。



 




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TBSチャンネルで放送中の「噂の刑事トミーとマツ」。地上波の再放送以来久しぶりに見ることができましたが、このシリーズ全106話あり、第一期(1979年10月17日→1981年3月25日・全65話)と第二期(1982年1月13日→1982年12月22日・全41話)と2シリーズあったんですね。当時、リアルタイムで見ていましたが、放送途中にブランクがあったことは全然覚えていなかった(汗)。当時は、意識しなかったが改めて見直すと、意外なゲスト俳優が多かったり、トミーが変身する時の「トミコ」の呼びかけにも様々なバージョンがあって面白いですね。それにしても人がバダバタとよくズッこけたり、何かにぶつかったり、騒がしい番組だったんですね(笑)。それらの効果音が大袈裟で派手なのが大映ドラマの味と言いますか。マツは、しょっちゅうこけていました。二期に入ると、ギャグテイストがさらに過激さを増し、トミーやマツの髪が逆立ったり、マツが街の真ん中で裸踊りしたり、巨大な出べそを出して大騒ぎしたり、エスカレートしていくのがよくわかります。


ゲストでよく見かけたのは、現在は、「笑点」の座布団持ちで御馴染みの山田隆夫や、ポール牧、保積ぺぺ。必殺仕事人の勇次役をやる前の中条きよしや、西部警察にもゲスト出演していた浅野ゆう子が出ていたのは驚きました。マツの親父役が仮面ライダーのおやっさんや、西部警察の南刑事でも御馴染みだった小林昭二さんだったことや、英語使いの刑事・片桐警部補でレギュラー出演していた清水章吾さんが途中、病気で欠場となり、その代役を刑事ドラマや時代劇の悪役でも御馴染みだった藤木敬士さんが演じていたことも意外でした。藤木さんの片桐警部補も見た目も演技も全然違和感がなくて、当時は、代わっていたなんて全く気づかなかったですね。



ところで、第一期でとくに印象に残ったエピソードと言えば・・・



「あぁ 煙突のてっぺんで」・・・同窓会に出席するため、青森から上京してきた一文無しの男・水上オサム(山田隆夫)は、一万円を貸していた友人・小柳ととあるレストランで待ち合わせをしていた。オサムは、その待ち時間に800円のエビフライを食べてしまい、約束の時間に小柳が来なかったため、お金を払えず、店から逃げ出してしまう。小柳を見つけ出したオサムは、お金を返すよう要求するが、それを断られたため逆上し、誤って小柳の彼女を2階の通路から転落させてしまう。そしてオサムは、またしても逃亡し・・・。


  

田舎から大都会にやってきたお人好しの男が羽目をはずして犯罪を重ねて、泥沼に追い込まれてゆくストーリーですが、オサム役を演じた山田隆夫さんと言えば、第2期でもこれとよく似た展開のエピソード(漁港の決闘! 決ったトミーの鯨突き)にも出演していました。無銭飲食、暴行、傷害容疑から殺人、そして拳銃強盗、銀行強盗と、どんどんエスカレートしていくオサムの犯罪がスリリングに描かれ、追い込まれたオサムが最後に煙突によじ登って自殺を図ろうとするシーンは圧巻。スタントマンが本当の煙突に登り、それを空撮で撮らえている映像が何気に凄いです。




「張り込み先の珍家族」・・・覆面の四人組のギャングが東都銀行富士見支店の銀行を襲撃し、支店長や警備員を撃ち殺して現金9500万円を奪う。ギャングの一人は、撃たれて死亡し、たまたまそばを通りかかったトミーが犯人達を追うが取り逃がしてしまう。富士見署捜査課は、管内に潜伏中の三人組の犯人を追って捜査を開始。ギャングの一人・秋山(南城竜也)が暴力団幹部・的場(八名信夫)の愛人の山本ナミと連絡を取り合う可能性がわかり、トミーとマツは、ナミの自宅を張り込むため、近所のマンションの部屋を借りる。しかし、そこには東大受験生がおり・・・
  

凶悪強盗犯を追って張り込みを始めるトミーとマツ。しかし、二人が張り込みのために借りたマンションの部屋の住人の中に、なんと強盗犯が紛れ込んでいるというとんでもな展開が。どことなく、ザ・ガードマン風味なサスペンスチック漂う話でした。張り込みのため、マツがマンションの住人を捻じ伏せて半ば強引に部屋を借りてしまうところは、時代を感じますね。一応トミーが土下座をしていましたが、今では、ちょっとやりにくい展開でしょうね。秋山を追跡中にトミーがクレーンで吊り上げられてしまうが、トミー役の国広富之氏が体当たりで演じていたのも印象に残った。




「トミマツの、ヤマトよ永遠に」・・・ムショ帰りの男達が店の前で暴れているのを目撃したトミーとマツは、男達を制止しようとするが、逆に襲われ酷い目に。そこへ青い瞳をした武道の達人の女性・ジェーン(ナンシー・チェイニー)があらわれ、男達を懲らしめた。ジェーンは、五年前、ニューヨークで三人組の強盗に襲われた時、自分を助けてくれたヤマトという男を探して日本にやってきた。トミーとマツは、彼女と共にヤマトを探し始める。一方、富士見署管内で怪盗108号が出現し、資産家の自宅が狙われ、警官が殺傷される事件が相次いでいた。さっそく富士見署捜査課は高級住宅街の張り込みを始める。


 

最近も何かとサムライを扱ったアメリカ映画が多いですが、そんな今とリンクするような内容です。侍の心を知るため、日本の道場に入門して修行をする女性ジェーン役は、当初森村婦警を演じていたナンシー・チェイニー。怪盗108号は、高所から飛び降りても平気、高い塀もひとっ飛びで乗り越えるわ、炎は吹くわで、変身トミー顔負けのスーパーマン的な動きを見せている。ヤマト=青柳役の峰岸徹は、「キャッ! 水曜日の切り裂き魔」では、ドラキュラ風味な切り裂き魔を演じており、トミーとマツでは、立て続けに特殊な犯人役を演じていた。

マツとジェーンが作家の根岸(梅津栄)と話すシーンで、根岸が「戦艦ヤマトのヤマトか、ウルトラマン80のヤマトか」というセリフを言っていたが、当時はちょうど宇宙戦艦ヤマトのアニメシリーズが放送されていた頃で、ヤマトブーム真っ只中。そして、トミマツの前のTBSの水曜夜7時に放送されていたウルトラマン80の主人公の名前が矢的猛(ヤマトタケシ)。サブタイトルの「ヤマトよ永遠に」には、その2つの意味が込められていたんですね。




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